ワガママ ページ41
side無し
オビはイクミのワガママを聞いたその足で、ゼンの元へ訪れていた
ゼ 「っな！なんだと〜！！本気なのか？！イクミは！」
オ 「(まぁ、そういう反応になるよな...)はい...そのようです。
明日エマに会って、本人の気持ちを聞いてから最終的には決めるみたいですけど、
エマがよければ、身の回りの事をを彼女に頼みたいそうです」
オビの話にゼンは大きなため息をついた
キキとミツヒデは、困り顔で話を聞いていたが、キキが口を開いた
キ 「流石ゼンの妹なだけあるね」
ミ 「あぁ、そうだな...オビを従者にするって言った時みたいだ」
そう言われると、ぐぅの音も出ないゼンだった
ゼ 「オビはいいのか？エマをまたイクミの側に置く事に抵抗はないのか？」
オ 「抵抗が無いと言ったら嘘になりますねぇ...でも、地下牢でのエマを見てますからねぇ...
あれが演技とは思えませんでしたし、イクミの目と自分を信じます」
ゼ 「そうか...はぁ〜。兄上に話すのは勇気が要るな...オビお前も付き合えよ」
”えぇ！？” そうは言いながらもオビはゼンに着いて行った
そんな二人をキキとミツヒデは、やれやれ...といった表情で見送った
＊＊＊＊＊
イザナの部屋
イ 「ほぅ？イクミがそんな事を...へぇ...」
やはりこちらは、不機嫌だった...オビとゼンは顔をひきつらせた
イ 「はぁ...ゼンと同じでアイツも頑固だからな...許可しよう。
だが、暫くの間は試用期間を設ける。それと隠密部隊に監視させる。
そのエマとか言う女と、イクミには言うなよ。それが条件だ」
”次その者がイクミに危害を加えた時は、命は無いと思え”
その言葉を背に、部屋を出た二人
オ 「いやぁ...何とかなりましたね？最後、殺 気が凄かったですけど」
ゼ 「ほんとな...あれが兄上の本心だろう。本来なら姉と同じ処分でもおかしくない位の
事をしたんだ。だがイクミの気持ちを考えての処分だった
まぁ、明日エマがどういう反応をするかで決まるけどな。オビ...頼んだぞ」
その ”頼んだぞ” にはイクミを支える事の他に、やはりゼンもまたエマを信じきれて
いない事がうかがえる言葉だと、オビは感じ取っていた
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作者名：193 | 作成日時：2023年5月2日 17時
