赤髪の白雪姫オリジナルストーリー３ (ページ5)

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心の準備ページ5

貴方side

　昔のようにオビさんと朝日を見る為に、屋根へと登ってきた

　 (綺麗...だな...)ボーッと朝日を見つめていると、後ろから抱き締められた

オ「イクミ...イクミは綺麗だよ。あの男に言われた事鵜呑みになんてしないで...
　過去は無かった事には出来ない。俺はイクミの過去がどんなでも、気にしないよ。
　俺だって誉められた生き方してきてないしね
　だからさ...胸張ってよイクミは強くて綺麗で俺の大切な人なんだから」

　オビさんの言葉に、不安だった想いが溢れてきた

　『っっ怖かった！あの人に言われた事は全部本当の事だから...オビさんに嫌われたらって...
　一緒に居ちゃダメなんじゃないかってっっごめんなさい...』

　オビさんを信じきれていなかった事が、申し訳なかった

オ「謝らないでよ俺だって自分の過去をイクミが知ったら、嫌われるんじゃないかって
　不安だよ...イクミに釣り合わないんじゃないかって考えたりするしね...」

　『そんな事言わないで！どんな過去を生きてきたって、オビさんはオビさんよ！
　私の大切な人だから...離れて行かないで...私を置いて行かないで...』

　泣きながら言う私を、オビさんは力強く抱き締めた

オ「置いて行ったりなんかしないよ...俺はイクミを手放すなんて考えられないから」
　 ”だから安心して？”とオビさんは、私に優しいキスを唇に落とした

　キスの後オビさんは、私を抱き締めながら言った

オ「早くイクミの嫌な過去を、俺で上書きしたい...俺の愛情をいっぱい感じて欲しい...」

　『私も...オビさんに上書きして欲しい...もう心の準備できたよ...だからっ...んっ』

　オビは、イクミが言い終わる前にキスで口を塞いだ

オ「っはぁ...うれしい...なら、今夜いいかい？」

　『うん今夜待ってる』

　オビさんとの約束の後、部屋へと戻りお互い今日やらなければならない仕事に励んだ

　その日オビさんは、ゼン兄様の仕事が忙しく、私もまた王女としての責務に追われていて
　顔を会わせる事がないまま、夜を迎えた

　王女と側近という立場上、夜遅くに部屋を訪れる事は出来ない為オビさんは、バルコニー
　から現れた

オ「イクミ嬢」

　私を抱き締め、最後の確認をした

オ「本当にいいんだね？」