赤髪の白雪姫オリジナルストーリー３ (ページ38)

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急展開ページ38

貴方side

　オビに抱き締められている

　長く眠っていたような感じから目覚めて、左半身に違和感を覚えた

　怖かった...不安だった...自分の体に何が起きているのかを知るのが怖かった...

　『っっ...オビっ私の体がっっ...うぅっﾋｯｸ』

　涙が流れた...オビに抱き締められて、オビの声を聞いてホッとした

　『ごめんなさい...取り乱しちゃって』

オ「自分一人で抱え込まないでね...二人で乗り越えよう？」

　『ありがとう...オビ！』

　オビと話していてふと思った

　『薬室長から、私は毒を盛られていたって聞いたのだけれど、いったい誰が？
　私まだ狙われているの？』

　私の質問にオビの体が、ピクッと動いたような気がした

　『オビ？』

オ「あー...あのさ。先に話さなきゃならない事があるんだけど...」

　『うん？なぁに？』

　何だか話を逸らされた気がしなくもないけど、首を傾げてオビを見た

　するとオビは ”あー...かわいい♪” とか言いながら私を抱き締めこう続けた

オ「俺とイクミ...婚約したから」

　ん？はぇ？婚約？今、婚約したって言った？

オ「ん？あれ？おーい聞こえてるかい？イクミー？」

貴方『っは！オビっ...聞き間違えかしら？今、私たち婚約したって言ったの？』

　私の思考が宇宙に行ってしまっていたのを、オビが連れ戻してくれた

　いや！なるわよね？！普通...眠っている間に婚約したなんて...なるわよね？

オ「ははっ！聞き間違えじゃないよ俺イクミの婚約者になったんだ」

　オビはこれまでの経緯を、詳しく話してくれた

　私が起きないから、王女の地位を剥奪されそうだったとか...もろもろ...

　何だかとんでもなく、迷惑をかけてしまったみたいだ...

オ「あ、そうそう！俺も養子になったんだ！ハルカ侯爵の...」

　オビのさらなる発言に、再び私の思考は宇宙へと旅立った事は言うまでもあるまい

オ「おーい......また思考がどっか行っちゃったよ...イクミー..戻ってこーい」

　オビに現実へと戻されたのは、それから暫く経った頃だった

　『はぁ...いろいろ急すぎて、頭が追い付かない...』

　そんな私の事を、不安そうに見つめるオビに気がついた

　え？私、そんなに酷かった？