婚約 ページ36
イザナside
本当はイクミが眠っている間に、王女剥奪の要請を受け入れるつもりだった
王女としての立場がイクミを苦しめていると思ったからだ...
半年前...ある男がこう言った
”本人の意見を聞いてからにしてほしい...その為なら何でもするから” と
以前イクミがこう言っていたと話してくれた
”自分の事を受け入れてくれた人たちが、大切にしているこの国を民を自分も守りたい”
”その手伝いが出来る事が嬉しいの！王女として力になれるのが嬉しいんだ！だからオビ─..”
何でもすると言った男
オビ..よくぞ言ってくれた。最終手段だったハルカ候との養子縁組み進めさせてもらおう♪
オビの言質を取った俺は、オビにニコリと微笑み
「では、話をしようか♪？」
ハルカ候を呼ぶよう、兵に指示をだすと不穏な雰囲気を察知したオビが逃げようとするのを
”イクミの為” と言うパワーワードを使い、何とかオビをハルカ候の養子にした
ハルカ候とオビの何とも言えない表情が同じに見え
「お前たち同じ表情をしているぞ？流石は親子だな♪」
ハ・オ 「っんなっ！」
”力なく項垂れた姿も同じだぞ？” とは言わないでおいてやった♪
”それと...” と急に真剣な空気を放った俺に二人は姿勢を正した
「イクミの王女としての地位をどうするかは、目覚めてから決める。
だが、どちらに転んだとしても行き着く先が同じなら先手を打ってしまおうと思ってな♪
オビ お前はもう侯爵家の子息だ...ついでに婚約でもしたらどうだ？」
ハ・オ 「「は？」」
息がピッタリな二人に笑ってしまう
「フw 理由はな、王女として務まらなくなったならオビの配偶者であればいい
王女として勤まるとしても、縁談が来るだろう？ならば既に婚約者がいればいい
どの道お前たちは、結婚するつもりなのだろう？なら好都合じゃないか♪」
オ 「いや...まぁいずれは、結婚するつもりでいますけど...」
「勝手に進めて、イクミが起きたときに断られるのが怖いのか？ww」
オ 「いや！断られたりしませんからね？絶対！...いや...たぶん...」
だんだん声の小さくなるオビに、また笑った
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作者名：193 | 作成日時：2023年5月2日 17時
