カオス ページ35
side無し
ガラクは報告を終え帰っていった
イ 「とにかく、イクミが目覚めた事は喜ばしいことだ。俺も後で顔を見に行くか...
さて、ガラクが最後に言い残していった件だが...(”執務復帰にはまだかかります”)
ゼン、以前オビと３人で話した事は覚えているな？」
ゼ 「っはい...」
ゼンの悔しそうな雰囲気に、キキとミツヒデは？？を浮かべている
イ 「あぁ、キキとミツヒデは知らなかったな...
イクミが眠り始めて、３ヶ月程経った頃だったか...臣下から”王女としての地位を
剥奪すべき”との声が一部から挙がってな。いつ目覚めるかも分からない上に、目覚め
たとしても障害残り、王女としての役割を果たせないのではないかと思ったようだ。」
イザナの言葉に、側近二人は顔を歪めた
イ 「母上とも話して、王女という立場を無くそうかと言う話しになった。
この先王女という立場から、また狙われる事もあるだろうからとな...
俺はな...王女という立場にしてしまった事が、イクミにとって良かったのか
自信が無くなった。だから決めたんだ。イクミが眠っている間にな...」
ゼ 「っ！ではっ本当にイクミを...手離すのですかっ...」
イ 「ゼン、話しは最後まで聞け 俺は半年前に ”最終手段だな” と言ったんだぞ
お前は忘れたのか？以前話した提案を...」
そう言いながらイザナは、ニヤリと笑いオビを見た
オビは苦虫を潰したみたいな顔をし溜め息の後、真っ直ぐゼン達を見つめ言った
オ 「この度、私オビは...ハルカ侯爵の養子となりましたので、宜しくお願いします」
胸に手を宛て、軽くお辞儀をしてみせた
ゼ・ミ・キ 「「「は？」」」
三人の反応に、イザナは顔を背け肩を震わせて笑っていた
そんなイザナを、オビは睨むように見た後大きなため息をついた
イ 「ついでに言うと、オビはイクミの婚約者となった♪」
ゼ・ミ 「「は？」」
キキは、もはや無表情を貫いていて、イザナの部屋はカオス状態だ
そこでようやくゼンは思い出したのだった
ゼ 「あー...あれは本気だったのか...」
おもむろにオビの肩に手を置き一言
ゼ 「まぁ...なんだ...おめでとう...」
オ 「いやいやいや！主？！」
カオス！
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作者名：193 | 作成日時：2023年5月2日 17時
