深刻 ページ24
side無し
白 「イクミ!しっかりして!(吐血したということは、内蔵が損傷したということだ
リュウが戻るまで、私がしっかりしないと)」
ガ 「白雪君!王女はどう?!」
白 「薬室長!吐血していて、恐らく内蔵が損傷を...」
白雪の報告に、ガラクは眉をひそめた...そんなガラクに白雪は、状態が深刻なのだと
悟った...
ガ 「王女を薬室まで動かすのは危険ね...ここを薬室と同等に準備しましょう!
リュウが今毒の種類の解明に取りかかってるから、解毒剤が出来るまで何があっても
いいように、急いで準備するわよ!兵士の皆さんも手伝ってください!人手がいるわ」
ガラクの指示で、兵士達が動き出した
イクミをベッドに寝かせ、前開きの服に着替えさせる。処置をしやすくする為だ
キキはその様子を確認し、ゼンの元へ報告に向かった
*****
イザナの部屋
イ 「毒を盛られたと聞いたが?」
部屋が凍りそうな程低い声だった
ゼ 「ビクッ その可能性が高いとリュウが判断したようです
毒を盛ったと思われる女中ですが、城を出ており行方をオビに探らせています」
ゼンは、オビから伝えられた今までの出来事を、細かく報告した
イ 「自分でも毒を飲んだか...そこまでしてでも殺 したいとは、大した執念だな
城に上がる過程での経歴調査だが、接点はなかったと報告を受けたが?」
ゼ 「はい。俺もそう聞いています...ですが、境遇も境遇ですし表面的にしか調べなかった
とも考えられます...」
イ (あの弓矢番の時と同じだな...教訓が活かされていない。ゼンと同じ思いをイクミに...)
イザナはゼンの幼少期を思い出し拳を握った
ゼンとミツヒデもまた、”アトリ” の事を思い出していた
イ 「とにかく、エマとか言う女中の事は俺の方でも詳しく調べておく
お前はイクミの側に居てやれ。何かあれば報告しろ」
”分かりました” ゼンが部屋を出ようと体の向きを変えるのと同時に、キキが入ってきた
キ 「お話し中失礼致します。急ぎ報告を。イクミ様は動かせる状態にない為薬室長の判断により
イクミ様の部屋を薬室と同等の状態にし、不足の事態に備えるそうです」
思った以上の深刻さに、イザナとゼンは顔をしかめた
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作者名:193 | 作成日時:2023年5月2日 17時