最終手段 ページ3
side無し
ゼ 「兄上お話と言うのは...？」
イ 「あぁ、イクミに暴言を吐いたあの男だが...権力欲しさに悪事にも手を染めているという
噂がある。証拠はない。専門の部下に調べさせるが、またイクミに接触してくるかもし
れん。気を付けろ」
イザナの言葉にゼンは頷いた
イ 「それと、イクミとオビの事だが...本来イクミは身分など気にせず、オビと結婚出来ていた
はずだが、養女になった為に障害が生まれてしまった。
母上は身分に関係なく、幸せになって欲しいと言っていたが、回りの者はそうは思わん。
そこで最終手段として、オビをハルカ侯の養子にと考えている...」
ゼンは驚きを隠せなかった。オビに身分を与える為に、ハルカ侯爵の養子になど...
ゼ 「いやっでも！例の件もありますし、ハルカ侯が了承するとは思えませんが...？」
イ 「ははっ オビを刺客に使った件か...心配いらん。ハルカ候には伝えてあるからな」
と面白そうに口元を上げた
ゼ 「はぁ...兄上は突拍子も無い事をお考えですね...兄上に言われれば、ハルカ候も断れ
ないでしょうに...まぁ了承しているなら俺は何も言いませんが、オビにはいつ言うの
ですか？アイツ絶対に嫌がりますよ？」
オビの拒絶する様子が浮かんでいるのか、ゼンはげんなりしていた
イ 「イクミの為なら何でもすると言っていたからな。最初はゴネるだろうが受け入れるさ♪
まぁ、最終手段だ 今はまだ伝えなくていい」
話は以上だと、イザナとゼンは別れた
最終手段か...この先何も起こらんといいんだがな...ゼンはイクミがこれ以上傷付かな
ければいいと思っていた
＊＊＊＊＊
イクミの部屋
ｺﾝｺﾝｺﾝ
オ 「イクミ嬢...俺だけど...入ってもいいかい？」
ｶﾁｬ と扉が開き出迎えたのは、キキだった...
キ 「話は終わったの？イクミ泣き疲れてさっき寝たところ 私は先にゼンの所に行くから、
オビはイクミの顔見たら来て」
オビと入れ代わるように、部屋を後にした
オビは涙の跡が残るイクミを見つめた
オ 「寝ちゃったか...イクミ嬢、俺はイクミ嬢を離さないよ...起きたら話そうね」
そう言い、イクミのおでこにキスをしゼンの部屋へ向かった
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作者名：193 | 作成日時：2023年5月2日 17時
