疑惑 ページ20
オビside
イクミが部屋で倒れていると報告を受け、リュウ坊達と急いで向かう途中経緯を聞くと
女中がお茶を届けに来て見つけたとか
「リュウ坊、さっき言いかけてた事だけど...もしかして中毒って言おうとしたかい？」
俺の問いにリュウ坊が頷いた
リ 「聞いた症状が当てはまってたから...今日吐いた時血は混じってた？」
リュウ坊の問いに、今日の出来事を思い出すが血は混じってなかった為否定した
リ 「そう...良かった」
部屋に向かう間今日の出来事が頭を過っていた
トラブルを解決した後3人で店を見て回った。イクミはやはり体調が優れないのか、疲れた
様子だった為早めに切り上げ、帰路についた
帰りの馬車の中でイクミは眠ってしまっていた...馬に乗りながら中の様子を伺っていると
エマが青い顔をしながら、震える手をもう一方の手で押さえていた
俺は、囮になったときの恐怖が後になって襲ってきたのだろうと思っていた
エマは眠るイクミを暫く見つめた後、目を瞑り何かに耐える様な表情をしていた
そういえば、発見した女中とはエマだろうか？気になり兵に聞いてみた
「発見した女中はエマって子？」
兵 「いえ、ベテランの女中でした。いつもの若い子ではなかったですよ？」
エマも疲れて部屋で休んでるのか...？
........何か引っ掛かる...もし馬車での様子が囮になった事が原因じゃないとしたら？
毒を盛られていたとして、それが出来る人物は？毎日お茶を共にしているなら簡単に...
いや、何度か飛び入り参加した...急に来たから、予測も出来なかったはず...
まさかその度、自分で飲んだのか？！毒を？！あの時手が震えていたのは、緊張からではなく
自分で毒を飲むことになったが故の恐怖心からか！？
もし俺の予想が当たっていたとしたら...相当の量の毒をイクミは摂取してる事になる
「悪いんだけど、女中のエマって子を連れてきてくれるかい？」
兵に指示を出し向かってもらう
「リュウ坊、お嬢さん...かなり不味いことになってるかもしれない...
俺の予想が当たってたら、イクミ嬢はエマが来てから毎日毒を盛られていた事になる」
リ・白 「「っ！」」
俺の言葉に二人が息を飲んだ
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作者名：193 | 作成日時：2023年5月2日 17時
