赤髪の白雪姫オリジナルストーリー３ (ページ18)

今日:29 hit、昨日:0 hit、合計:5,440 hit

空回りページ18

エマside

　王女が城下へ向かう途中、突然嘔吐した
　本人は馬車に酔ったと思っているようだが、毒のせいだろうと私は思った

　 (とうとう効き目が現れてきた。もしかしたら私が思ってる以上に、効果が出ているのかも
　しれない...)

　そんな中、側近のオビさんが城に戻る事を提案したが王女は断った...断った理由に私は
　困惑した

　 ”民の幸せの為に...” これが本心ならば、私が思っているような人物ではないのでは？

　そんな事を考えてしまう程に...

　城下での囮を買って出たのは、自分の目で王女を見極めたくなったからだ

　この時点で私は既に、シエル様やお姉様の言う事に疑問を持っていたのかもしれない

　そして王女の言葉を聞き、私は今まで自分がしてきた事は間違っていたと確信してしまった

　シエル様やお姉様の言葉を疑う事なく、行動した事を酷く後悔した...

　私の為に具合悪さを隠して、城下の店を回り髪飾りまでプレゼントしてくれた

　こんな人を私は...私は...殺そうとしていた...

　急に怖くなった私は、馬車に揺られながらこの先の行動を考えていた

　 (まずはシエル様に会わないと！きっと話せば分かってくれるはずっ)

　馬車の中で眠ってしまった王女を見ながらそんな事を考えていた

　城に着き王女達と別れ、外出届けを提出し急いで城を後にしシエル邸を目指した

　あぁ...城に着いてすぐに今までの事を打ち明け、王女に適切な処置をしてもらうよう
　行動していれば

　こんな事にはならなかったかもしれない

　もう私は戻れない...

＊＊＊＊＊
貴方side

　『はぁ...疲れた...手が痺れる...うぐっゲホッ....え？...血...？
　あれ？...目の...前が...暗くなって....オb...ドサッ』

女中「ｺﾝｺﾝｺﾝイクミ様？お茶をお持ちしまs...きゃー！！誰か！イクミ様が！」

　女中の叫び声に、衛兵達が走って駆けつけるとその惨状を目にし、すぐさま薬室とゼン、
　そしてイザナへと報告に走り場内が慌ただしく動いた

兵「ゼン殿下！！！イクミ王女がっ」

　青ざめた兵の顔を見て、ただ事ではないと思ったのかゼンは立ち上がり、兵に近づいた

兵「王女が部屋で、血を吐いて倒れられてっっ」

　その場に居た3人の動きが止まった