赤髪の白雪姫オリジナルストーリー３ (ページ17)

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大切ページ17

オビside

　やっと人混みを掻き分けて、たどり着けばイクミの凛とした声が聞こえた
　そして男が放った言葉に俺は怒りを覚えた

男「はははっ！あんたが噂の偽物の王女か！元々は王族でも何でもないんだろ？
　後から肩書きだけ付けられた偽物の王女に何が出来る！笑っ」

　「おまえっ！いいk...」

　イクミが俺に手をかざした事により、言葉を止めた

貴方『確かに私は、本物の王女ではありません。陛下に拾われ、養子に迎えて頂きました...
　私は、陛下や二人の王子が大好きで大切です。
　その人達がこの国の民を大切に思っています。この国の民が幸せに暮らせるようにと、
　日々公務に励んでいます。私は陛下達が大切に思っているものを、護りたいのです。』

　その場に居る全ての人が、イクミの言葉に息を飲んで聞いている

貴方『たとえ偽物の王女だと思われててもいい...受け入れてもらえなくてもいい...
　私は、私の大切な人の為に行動するだけです。
　今のあなたはこの国にとって、害でしかない！あなたを拘束し城に連れ帰ります！
　それに...あなたの発言は陛下を侮辱するものです。私はそれを許さない！』

　イクミの気迫に圧されたのか男は項垂れた

貴方『オビ...この者を拘束し、城へ連れ帰る手配を』

　「畏まりましたイクミ王女」

　俺は右手を胸にあて頭を下げ、側近としての務めを果たすべく動いた

民「流石イクミ王女だ！ありがとう！王女様！」

　人々は拍手をし、イクミの功績を称えていた

　暫くして漸く民から解放されたイクミは、少し疲れた様子だった

　「イクミ嬢大丈夫かい？顔色良くないね...早く城に戻ろう」

貴方『大丈夫よ少し疲れただけ...オビもエマもお疲れ様...ありがとう
　エマ、城下を全然歩いてないでしょう？少し見て回りましょ♪オビもね？』

　無理をしている...そう判断したが、エマを思うイクミの気持ちに答えてやりたかった...

　「分かったよ...少しだけね？無理はしないでよ？」

　イクミが頷き、エマと３人で店を見て回る事になった

　この時無理矢理にでも、城へ帰るべきだった

　そうすれば、こんな事態にならなかったかもしれない

　俺は悔いてばかりだ...