赤髪の白雪姫オリジナルストーリー３ (ページ2)

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傷物ページ2

オビside

　兄殿下の計らいで夜会が終わったが、依然イクミ嬢は俯いたままだ

　「イクミ嬢大丈夫かい？さっきの男に何かされた？」
　話してくれるか分からないが、一応聞いてみたが首を横に振っただけだった...

　「主、イクミ嬢と先に戻っててくれませんかね？俺はちょっとあるお方に会ってきます」

ゼ「あっあぁ、かまわんが...イクミ大丈夫か？ほら一緒に行くぞ...っっ！」
　主がイクミ嬢を支えたが、震えている事に気が付いたのだろう俺の方を見た為、俺は頷いた

ゼ「キキ、ミツヒデ、先にお前達二人でイクミを連れていってくれ。俺はオビと行く」

　二人も何かを感じ取ったのか、頷きイクミ嬢と会場を後にした

ゼ「オビ。イクミに何があった...アイツ震えてたぞ」
　主は険しい表情で俺に聞いてきた

　「いやぁ俺にも分からないんですよねぇ...最後の相手が何かした事は間違いなんですけど
　取り敢えず、兄殿下が何か知ってるみたいなんで聞きに行こうかと...」

ゼ「兄上が？そうか...俺も行く」

　兄殿下は、俺たちが来る事を分かっていたのだろう、バルコニーに出て立っていた

イ「来たか...」

ゼ「兄上はイクミに何があったのか、ご存じなんですか？」

イ「あぁ、あの男は俺の正面に居たからな...口の動きを読めば分かるからな」

　「それで、あの男はイクミ嬢に何を？」冷えた空気が漂った

イ「...あの男はイクミにこう言ったんだ...
　 ”想い人がいるのでは？それは側近ではないのか？身分が違いすぎるから考え直せ
　それにあなたの過去を知っている。傷物の汚れたあなたを妻に迎え入れると言っている。
　悪い話ではないだろう？” とな...」

　兄殿下が話すたびに、その場の空気が物騒な物に変わっていった

　「傷物だと？ふざけやがって...」

イ「オビ、お前はイクミの所へ行け。あの男の事は此方で何とかする...
　オビ......お前はイクミの為なら、何でもするか？」

　何か考えがあるのだろう...兄殿下の真剣な眼差しが向けられた

　「もちろんですよ。俺はイクミ嬢と居られるなら何でもしますよ...」

イ「その言葉忘れるなよ？ゼンお前に話がある。ここに残れ」

　今はイクミ嬢が心配だ...早く会わないと...あんな言葉を真に受けてもらっては困る
　俺が分からせないと...