閃光花火【爆豪勝己】【超短編】 (ページ6)

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そのまま話をしながら歩いて寮に戻った。

俺としては珍しく、Aと話していると落ち着いた。

「じゃあ、また明日ね」

「おう」

別れ際も、Aは静かに笑っていた。
やっぱ、同年代の奴らより綺麗だよな＿そんなことばっか考えてた気がする。

それくらい、見た目も、纏った雰囲気も、Aは他と一線を画していた。

自分の部屋に向かっていると、後ろでAが「あ」と声を上げた。

「爆豪くん」

暗い廊下で、静かで透明な声が俺を呼んだ。

「…明日も、来てほしい」

「…は？」

あまりに唐突な誘いに驚き、間抜けな声を出してしまった。

「……そのままの意味。
明日の夜も、倉庫に来てほしいんだ」

「はっ。
…仕方ねぇな、暇だったらな」

本当は忙しくもなんともなかったし、行きたかったが、俺はそう伝えられるほど器用じゃなかった。

だけど、もしかしたらAは見透かしていたのかもしれない。

「…うん。」

まるで俺が行くと言ったかのように、これまで以上に嬉しそうに微笑んだ。

「それじゃ、今度こそおやすみなさい。
また明日。」

Aは、軽い足取りで廊下の奥に消えた。