第69話【しょうがない、しょうがない】 ページ21
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「遅い遅い遅い遅い！！何してんのお前ら、意味分かんねぇんだけど！！！」
(……いま、なんしゅう、はしった？)
手足の感覚がない。訓練が開始して二時間半は余裕で経過しているだろう。Aさんと栗花落さん、不死川くん、竈門くんはあっという間に百五十周を走りきっていた。
「まず基礎体力が無さすぎるわ！！走るとかいう単純なことがさ、こんなに遅かったらヒーローになるなんて夢のまた夢よ！？」
宇髄さんの発言で、今までの努力が全て否定された気がした。僕らって、そんなに基礎体力ないのかな。
「ハイハイハイ、地面舐めなくていいからいいから！！まだ休憩っつってねェんだよ、もう一本走れ！！！」
「なんで俺ばっか竹刀で叩くの！？痛いんだけど？！」
血も涙もない人だ。我妻くんばかり叩いている辺り、早くやれということなのだろうか。
「見ろあの四人を！！アイツら無個性だけど走り終えてんぞ！！」
「聞こえてますよ宇髄さん！？」
「お前は黙れ！！」
「理不尽……」と小さく呟いてガックリ肩を落とすAさん。いや、あの四人は特別な訓練を受けてるからじゃ。
この前のヒーロー基礎学で鬼ごっこをやった時、Aさんに追いつけない理由がようやく分かった。彼女はいとも容易く百五十周をクリアしている。二十人が一斉に追いかけても、追いつける訳がなかったんだ。
「善逸、伊之助！！お前らに至っては教える側じゃねーか！」
「……腹ヘッタ」
「A！！！俺もう無理！！」
嘴平くんと我妻くんは音を上げていた。ちなみに僕達A組B組は地面にぶっ倒れて、話すことすらままならない。
「うぇ〜い………」
「個性使ってないのに、上鳴がアホになった……」
「飯田、……大丈夫か………」
「すまない障子くん、心配かけたな……」
飯田くんは個性を使い過ぎてキャパオーバーしてしまったらしい。やっぱり初心者に百五十周なんて、無理なんだよ。
「A、喝入れろ」
「……ハイハイ、分かりましたよ」
「ハイは一回」
「………ハイ」
栗花落さん達と楽しそうにおしゃべりしていたAさんは宇髄さんに呼ばれた。不機嫌を顔に表したAさんは嘴平くんと我妻くんの元にしゃがんだ。
「伊之助ってさ、こんな基本的な事も出来ないの？出来て当然なのに？」
ビキ、と猪の被り物を被った嘴平くんから青筋が立った音が響いた。Aさんはニコッと笑うと続ける。
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蛇口 - 更新どちゃくそうれしいですー！ぼくも玄弥オチ楽しみにしてます()これからも頑張ってくださいー、待ってますー (2021年4月17日 22時) (
レス) id: fc73c69302 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - めちゃくちゃ面白かったです！！これからも頑張ってくださいーー!!!!応援してます！！！！ (2021年4月14日 0時) (レス) id: 5235c5d393 (このIDを非表示/違反報告)
むぅ - 更新ありがとうございます！！ (2021年1月25日 19時) (レス) id: 63e081f941 (このIDを非表示/違反報告)
渡辺綱推しです - 更新ありがとうございまあぁぁぁぁす！ずっと楽しみにしていました！ (2020年12月22日 18時) (レス) id: 2597573cb3 (このIDを非表示/違反報告)
蛇口 - わー！更新あざす！ずっと待ってましたー！嬉しいいいいいいいっ (2020年11月22日 11時) (レス) id: e2c2da130b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音海 | 作成日時：2020年1月24日 21時
