第80話【イチャイチャタイム】 ページ32
「はい、あ〜ん♡」
「あ〜……」
天ぷらを食べた後にゼリーを食べるのは正直辛い。これが水と油(物理)か。
「どお？美味しい？」
「うん」
「良かったぁ〜！じゃ、はい！」
「え、まだやるの？」
「イヤ？」
「嫌っていうか………」
周りの視線が痛い。特に伊黒さんや時透くん、不死川さんの視線が痛すぎる。今なら視線だけで鬼を殺せそう。そして蜜璃さんは「キャー♡」と言ってるから通常運転で助かります。
「俺さ、Aの役に立ちたい。Aには楽してほしいんだよ」
「善逸……」
善逸は、小さい頃からいつも私に人一倍優しかった。ホールケーキを切り分けた時だって大きいのをいつも私にくれたし、夏祭りに行った時はいつも金魚を取ってくれた。
善逸は甘いものすごく好きなのに、いつも私にニコーッて笑ってあげるって言ってくれたっけ。
「………ありがとね」
「いーのいーの！じゃあ、続きいい？」
「うん、いい──」
いいよ、と言おうとした時。ズドドドッと私と善逸の間に五本の刀が突き刺さった。私と善逸にゾゾゾッと寒気が走る。
「悪ぃ悪ぃ……なんか目の前でイチャコラしてるバカがいたもんでなァ……」
「甘露寺の前でイチャイチャするな。汚らわしい」
「ごめんA。刀振り回してたら、ついうっかり」
「む、すまないA少女、我妻少年！肩がなまっていたものでな！」
「善逸くん、Aさん？食べ物で遊んではいけませんよ？」
善逸はあひゅうと変な声を出して気絶した。「南無阿弥陀仏………川につけよう」と悲鳴嶼さんが提案したが、すぐに「俺まだ生きてます！！！死んでません！！」と手をブンブン振って復活した。
「Aちゃんと善逸くん、とっても可愛いらしいわ！もしかしてカレカノなの！？」
「キャー！素敵ー♡」と一人で盛り上がっている蜜璃さん。周りの空気は氷点下と言っていいほど冷えきっていた。
「ちちち、違いますよ！！何言ってるんですか、甘露寺さん！！！」
善逸は慌てて全否定する。
「俺とAは将来を誓った仲なんです！カレカノだなんて、仲じゃありません！！」
「うん、違うからね？」
「だってAちっちゃい頃言ってくれたじゃん！！『おとなになったらぜんいつのおよめさんになるー！』って！！！」
「それはおままごとの時だろーが！！」
もうコイツは何が言いたいんだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 766人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蛇口 - 更新どちゃくそうれしいですー！ぼくも玄弥オチ楽しみにしてます()これからも頑張ってくださいー、待ってますー (2021年4月17日 22時) (
レス) id: fc73c69302 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - めちゃくちゃ面白かったです！！これからも頑張ってくださいーー!!!!応援してます！！！！ (2021年4月14日 0時) (レス) id: 5235c5d393 (このIDを非表示/違反報告)
むぅ - 更新ありがとうございます！！ (2021年1月25日 19時) (レス) id: 63e081f941 (このIDを非表示/違反報告)
渡辺綱推しです - 更新ありがとうございまあぁぁぁぁす！ずっと楽しみにしていました！ (2020年12月22日 18時) (レス) id: 2597573cb3 (このIDを非表示/違反報告)
蛇口 - わー！更新あざす！ずっと待ってましたー！嬉しいいいいいいいっ (2020年11月22日 11時) (レス) id: e2c2da130b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：音海 | 作成日時：2020年1月24日 21時
