第42話【彼氏じゃないです】 ページ43
嬉しかった。
クラスメイトとは、鬼殺隊隊士であることがバレないように一定の距離を保っていた(爆豪派閥とか轟くんとかの一部を除いて)。
私とみんなの間に見えない壁がずっとあったが、ようやく、破壊された。
その壁を、ずっとずっと壊したかった。
鬼殺隊隊士ではなく、高校に通うフツーの女子高生として皆と接したかった。けれどそれも、もうすぐ叶う。
お館様はもう少し任務を減らすと言っているが、そんな訳にはいかない。それとこれは別なのだから。
「期末テスト頑張ってね」
「やめてよ〜せっかく忘れてたのに〜」
「そうだぞバカ女」
「瀬呂くんってそんなに死にたいのかな」
「ガチトーンやめろバカ」
その時、ドドドドッと地響きが鳴る。向こうから「猪突猛進！猪突猛進！」と聞こえるが気のせいだと信じたい。
「A！勝負しやがれ！！」
「ごめん無理」
「勝負しやがれ！！」
「だから無理」
こいつはツイッターのbotか。勝負しやがれ勝負しやがれうるさい。
「被り物乾いたの？」
「ババアから奪ってきた」
「今すぐ返してこい」
アホか、アホなのかこのモノホン野生児は。
「A！その人ダレなの〜！？」
「彼氏！？Aちゃんの彼氏なの！？」
芦戸と葉隠が興奮気味に聞いてくる。やめとくれ、こいつが彼氏になったらデートが百パーセント修行になるわ。
「ンなわけないでしょ。伊之助、被り物取って自己紹介しなよ」
「ンでだよ！！」
「いいから、取れ！！！」
スポーンと猪の被り物を取ると中から美少女がこんにちは。女を辞めたくなる瞬間である。
「……な、なんだこの美少女？！！」
「お、女……？」
峰田くんと上鳴くんが口をあんぐりと開けてパクパクする。なんか魚みたいでウケる。
「あﾞ？！俺は女じゃねえ！！」
「うわああああああ！？？」
「び、美少女から野太い声が………」
切島くんが大声を上げて腰を抜かし、瀬呂くんは絶句していた。そりゃそうだ、普通猪の被り物の中からこんな美少女出てくるとは誰も想像しないだろう。それに前全開の半袖シャツじゃなくて、暖かそうなジャンバー着てるし。
「筋肉質の体の上に女の子の顔が乗ってる……」
「ウチ……女辞めよっかな」
「耳郎さん！しっかりしてください！」
麗日はジロジロと伊之助を見つめ、正気の抜けた顔をした耳郎を八百万が慰める。肝心の伊之助は大勢の人に見られてビックリしたのか、私の後ろに隠れてしまった。
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ぴーす。(プロフ) - すいません！鬼ごっこの話なんですけど、夢主ちゃんが鬼だったら、皆を追いかける側じゃないんですか？多分、話の内容的には夢主ちゃんが逃げで皆が鬼だと思います！ (5月25日 17時) (
レス) @page11 id: 93d57c8cdc (このIDを非表示/違反報告)
ここぴ - セバスチャンは笑いましたw 応援してます (2021年5月2日 21時) (レス) id: 9f9f73557c (このIDを非表示/違反報告)
ばなな味のあくえりあす - 珠世さんが鬼になって二百年ほどで愈史郎を作る、戦国の時代の縁壱が生きていたのが約三百年前なので約百年は違うんじゃないでしょうか? (2020年5月6日 21時) (レス) id: a72f134362 (このIDを非表示/違反報告)
チャケマン - あの46話の悲鳴嶼さんって手紙を読めるんでしょうか？ (2020年4月1日 19時) (レス) id: de774af347 (このIDを非表示/違反報告)
こーちゃ - ハーレムがヤバいです(語彙力がw) (2020年3月4日 17時) (レス) id: d7ebd024c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音海 | 作成日時：2019年12月28日 15時
