第41話【薬湯かけ合い】 ページ42
まずは薬湯のかけ合いから。しのぶさんが相手かあ、柱が相手とか負けたも同然じゃん。
「そんなに緊張しなくていいんですよ？」
(緊張しない訳ないでしょ……！)
相手、仮にも柱だよ？鬼殺隊で最も位が高い剣士だよ？
そんな人に機能回復訓練に付き合ってもらうだけでも悪いのに、ましてや相手だなんて。
「では、よーい……始め！」
すみちゃんの一声で、勝負が始まった。
＊＊＊
正直、圧倒した。普段眉をつり上げて悪人面しているかっちゃんでさえ、少し口を開けて驚愕していた。
Aさんの表情は鬼を斬った直後の表情で、絶対に負けないという強い意志を持っていた。
なんかもう、二人の動きが千手観音化していた。Aさんの説明によると、この訓練は機能を回復する訓練の一つであり、ずっと休んで鈍っていた反射神経を戻すための訓練なんだとか。
「うわっ？！」
「──そこまで！！」
Aさんが薬湯をぶっかけられたと同時に終了する。
「うぅ……クッサイ………」
服にまで薬湯がかかったのか、服の袖を嗅いで顔をしかめっ面にしたAさん。
「……今日は、来てくれてありがとう」
「いえいえー！」
「玄関まで送るよ」
「…………」
＊＊＊
ムカつく。
この言葉だけが、脳内を占める。
彼女が優しいのは私がよく知っている。彼女はただ優しいんじゃない、『優しすぎる』のだ。
伊之助くんが蝶屋敷にあった湯飲み茶碗をうっかり割ってしまって、Aさんは割っていないのに一緒に私に謝ったこと。
炭治郎くんが全集中・常中の呼吸が出来なくて悩んでいたところを、励ましていたこと。
全部全部、貴女の優しさのおかげで彼らは救われたんですよ？
私だって、何度貴女に救われたか………
「すみ、なほ、きよ。湯飲み茶碗を片付けておいてくださいね」
三人に言うと「はい、しのぶ様」と声を揃えてせっせと片付ける。私は一人、蝶屋敷の廊下を歩く。
こんなの、醜い独占欲だって分かっているんです。それでも、貴女と一緒にいたいんです。
もう私は貴女に依存してしまいそうです。けれど依存したら最後、私は貴女から離れてしまうのは無理だと言っていいでしょう。
………けれどこの気持ちは、閉じ込めなくてはなりませんね。
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ぴーす。(プロフ) - すいません！鬼ごっこの話なんですけど、夢主ちゃんが鬼だったら、皆を追いかける側じゃないんですか？多分、話の内容的には夢主ちゃんが逃げで皆が鬼だと思います！ (5月25日 17時) (
レス) @page11 id: 93d57c8cdc (このIDを非表示/違反報告)
ここぴ - セバスチャンは笑いましたw 応援してます (2021年5月2日 21時) (レス) id: 9f9f73557c (このIDを非表示/違反報告)
ばなな味のあくえりあす - 珠世さんが鬼になって二百年ほどで愈史郎を作る、戦国の時代の縁壱が生きていたのが約三百年前なので約百年は違うんじゃないでしょうか? (2020年5月6日 21時) (レス) id: a72f134362 (このIDを非表示/違反報告)
チャケマン - あの46話の悲鳴嶼さんって手紙を読めるんでしょうか？ (2020年4月1日 19時) (レス) id: de774af347 (このIDを非表示/違反報告)
こーちゃ - ハーレムがヤバいです(語彙力がw) (2020年3月4日 17時) (レス) id: d7ebd024c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音海 | 作成日時：2019年12月28日 15時
