第30話【一触即発】 ページ31
「ちょ、やめてください！！一旦話し合いましょ！？ね！？」
Aの一言でピタリと停止する。あの柱達でさえ、渋々刀を鞘に仕舞っていくくらいだ。それだけ、彼女がすごいことが分かる。俺の隣に立っていたが、離れてしのぶさん達に近寄った。
「……私は、雄英高校、辞めたくないです」
「どうしてですか？」
「その………ある人が、ヒーローになる過程を見たくて、通ってるんです」
「それだけですか？」
「その人は、ヒーローになるのを諦めていたんです。けど、やっぱりヒーローになりたい、ヒーローになる夢を諦めなかったその精神を尊敬してて」
……ありがとう、A。お前がそんなに思ってくれただなんて、思ってなかった。
「……そもそも、貴女は無個性でしょう？ヒーローになれないと自分自身が分かっていますよね？」
静寂が訓練場を包み込む。その五秒後、A組とB組はこれまで聞いたことないくらいの大声で叫んだ。
「そうなの、Aちゃん！？」
「無個性やったんや……」
「うん。騙しててゴメン」
驚愕する女子達に彼女は頭を下げていた。入試の時、筆記はなんとか大丈夫だったと言ってたけど実践の時はかなり苦労した。刀も使えないから、一体のロボットによじ登ってずっとロボットを破壊してたと後に言っていた。
「鬼殺隊のほとんどは無個性です。キメツ学園に通う生徒も、個性がある人もいますがほとんどが無個性です。ここにいる隊士たちや柱全員は無個性ですが」
「……それでも、いい」
緑谷がボソリと呟く。Aの方へ駆け寄ると手を握った。
「僕はAさんが無個性でも！雄英高校を辞めてほしくない！」
「おいA。テメーはどうしてえんだ」
「……爆豪くん、私の苗字知ってたんだ」
「あﾞあﾞ！？知っとるわクソが！！」
「……お願いします、雄英高校を辞めさせないでください」
「しかしですねえ……」
「A、テメェはキメツ学園嫌いなのか」
「そういうんじゃなくて……」
どう言ってもしのぶさん達は納得してくれない。不死川さんに至ってはキメツ学園が嫌いだからなのでは、という考えに至っている。
「──具合はどうだい？A」
訓練場のドアの方から声がする。振り向くとそこには我らがお館様こと産屋敷さんが立っていた。柱やAたち隊士もサッと跪いた。
「お心遣いありがとうございます。ご心配おかけして、申し訳ございませんでした」
頭を下げたまま、彼女は淡々としゃべり続ける。
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ぴーす。(プロフ) - すいません！鬼ごっこの話なんですけど、夢主ちゃんが鬼だったら、皆を追いかける側じゃないんですか？多分、話の内容的には夢主ちゃんが逃げで皆が鬼だと思います！ (5月25日 17時) (
レス) @page11 id: 93d57c8cdc (このIDを非表示/違反報告)
ここぴ - セバスチャンは笑いましたw 応援してます (2021年5月2日 21時) (レス) id: 9f9f73557c (このIDを非表示/違反報告)
ばなな味のあくえりあす - 珠世さんが鬼になって二百年ほどで愈史郎を作る、戦国の時代の縁壱が生きていたのが約三百年前なので約百年は違うんじゃないでしょうか? (2020年5月6日 21時) (レス) id: a72f134362 (このIDを非表示/違反報告)
チャケマン - あの46話の悲鳴嶼さんって手紙を読めるんでしょうか？ (2020年4月1日 19時) (レス) id: de774af347 (このIDを非表示/違反報告)
こーちゃ - ハーレムがヤバいです(語彙力がw) (2020年3月4日 17時) (レス) id: d7ebd024c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音海 | 作成日時：2019年12月28日 15時
