６時、マゼンタ、彼女は知りたがり。【Kamuitale】 (ページ36)

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Alice.+a(かきかけ) ページ36

@合作やイラストのネタ

#アリス
地下街は酷く白いと有名だった。
それが結界という名前の玄関だという事は
誰も理解しちゃいなかったのだ。
その玄関には不思議なことに、
外からは洒落た鍵で簡単には開くのに
中からはドアノブが無いから開かない。

その仕掛け扉を発明したのは誰かと、
神々が口々にののしっているのは
人というお洒落な服を自慢する獣である。

｢おや、茶会に招いたつもりはないが
どうしてお前が座っているんだ？｣

褪せた安楽椅子に腰かけた______が
苦笑しながら言い訳を述べた。

｢誰も座らないから｣
｢そうか。それは誰のティーカップか分かるか？｣

｢分からない｣
鈍りで創られたティーカップが前に置かれて
人目見ただけでは汚ならしいとしか思えない。
薬の匂いが鼻をつく。
頭がよくなる、痺れる、色々混ざっている。

｢それは僕のティーカップだ。
だからお前は自分のを使うしか無いのさ｣