宮殿の夢 ページ1
｢うーん、Regretさんは強いなあ……｣
ここは暑い宮殿の中。
pipiは冷たい大理石の床にひれ伏して、
生気を感じないRegretをせせら笑う。
腹に火傷を抱えたまま、そのまま｢紙｣に
万年筆でこう綴った。
『Regretに負けるな』
｢未来の私へ、もっと先に進んでよ……｣
そのままpipiのsoulにヒビが入った。
[Game over]＞[continue]
*
｢起きて起きて、起きて下さい｣
突然頭から何か落ちてきた。
ずっと頭を枕に埋めていたであろうPipiは
今始めて欠伸を咬まして、むっくりと
体を起こした。
ぼやけた視界だ、それでも頭に
一冊の本が落ちてきた、というのは理解した。
｢おはようございます、player。
早速ゲームの説明に当たらせて頂きます｣
そして本を投げつけたのはこいつと見て
良さげだった。
Pipiの様子をみようともせずに
彼は口を開き始めた。
｢まずここは夢世界とします。
playerの記憶を完全に再現した世界ですので
まず歪な道というのは存在致しません。
ここまでで？｣
説明口調がやけに懲りすぎたと自覚したのか、
それともただ単に聞いただけなのか。
この程度ならPipiも理解できたので、
うんうんと流すことにした。
｢ここは夢世界ですが、破壊行為や犯罪行為を
行っても脳に支障が出ることはありません。
ただし、こちらの目的として
『どんな手だてを使ってでも』ゲームを
クリアしてください｣
彼が首だけ向けたので、質問だけ
掛けてみることにした。
｢あなたの名前は何?｣
｢名前は教えられない事となっております故、
どうぞご理解下さい。
もし質問の際困ったときは『記録者』と
お呼びくださいな｣
これはまるでゲームのチュートリアルみたい。
変な空間でもPipiは｢続けて｣と言った。
｢ゲームをプレイする際の注意ですが、
先程申し上げた通り犯罪行為をしても
脳への支障はございません。
プレイの際は変わりに『禁止行為』が
もうけられておりますので、禁止行為に
6回触れてしまうとゲームオーバー、
記憶を完全消去後、振り出しに戻ります｣
記録者はそのあとで禁止行為一覧の紙を
手渡してくれた。
インク染みもない綺麗なインクの乗り方だが、
筆跡は完璧にPipiのものだ。
いつこんなことかいたんだろう、
そう思いながらざっと読んだ。
【禁止行為】
[snowdinにたどり着けばゲームクリア]
･Amuletの注文は間違うな
･cloudから逃げろ
･Regretに負けるな
･Meruに構うな
･気絶するな
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Анжелика(プロフ) - しおらーさん» ありがとうございますq(^-^q)がんばります！ (2018年8月11日 11時) (
レス) id: bffa3645ba (このIDを非表示/違反報告)
しおらー - ホーム画面可愛いですね！続き待ってます！ (2018年8月11日 9時) (レス) id: 20fea025ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Patricia | 作成日時：2018年5月16日 19時
