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怪談 ページ7

「ところでさっきの彼女は何なんだ」

「あ、黒田さんのこと?」


唐突に渋谷氏が問いかけた。
麻衣がすかさず答える。

黒田さんは霊感が強いとか何とかで、怪談やろーよ!って盛り上がっていたアタシ達に突然キレ出した、なんだかよくわからない人。
いつも教室の片隅でひとりぽつーんとしているものだからあまり声をかける人もいないんだとか。


ほんとなのかなあ。


黒田さんは旧校舎には戦争で亡くなった人の霊がいると言っていた。対して渋谷さんはここが病院だったという話はないと言う。

なんだかよくわからない。


「昨日話していた、君たちの先輩の友達の話をもう一度聞かせてくれないか」


そういって渋谷氏はどこからか小さなレコーダーを取り出す。

アタシは麻衣と顔を見合わせて、昨日の話を全部話した。

話し終えるとレコーダーをまたどこかへとしまいこみ、旧校舎の脇に止めてあった車へと歩み寄る。


「機材を運び込む。手伝ってくれ」


さっそくのお仕事ですね。はい。

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作者名:椎名羽流 | 作成日時:2017年12月13日 0時

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