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不安 ページ16

「麻衣、どうする?」


ナルはいつの間にかどこかへ行ってしまっていた。あとに残されたアタシ達。
どうしていいか分からず麻衣にそう問うたのだが……。


「どーするも何も……帰る準備の途中だったし、片付けてしまわないといけないのはそうなんだけどさあ……」
「ナルのあんな顔、初めて見たなあ」
「そりゃそーでしょ。あんだけ自信満々だったんだもん、あいつなりにかなりショックだったんじゃないかな」


やっぱりどうしても彼のことが気がかりで仕方なかった。
アタシだったら耐えらんないよ、あんな状況。

浮かない面持ちで麻衣と片付けを始めていた。


「これ、いいんですか?かたづけてしもても」
「必要だったらまた運び込めばいいからね」


手伝ってくれているジョンに麻衣は冷静に指示を出していた。麻衣はすごいなあ……。

ナルが居なくなってからアタシはずっと何も手につかないで、どこかぼーっとしていた。

今夜にでも、ぼーさんと綾子は除霊をするみたいだ。余裕かましちゃって、まあ。



……んもう、ナルのバカ!!
早く帰ってきてよ……。

劣等→←騒霊



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作者名:椎名羽流 | 作成日時:2017年12月13日 0時

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