この恋は上手くいかない。桃×赤 (ページ4)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:23,715 hit

ep.3 ページ4

赤side
朝礼の始まる挨拶に合わせて起きる。クラスの学級委員は声が大きいから助かる。

黄「はい、まぁ全員居るな。」

朝礼の出欠だけは異常に適当な担任の中間先生。おかげで、小瀧君が起きてないのに気づいてない。
周りの女子は小瀧君の寝顔を見ようと必死になってるが、残念なことに彼は俺が一瞬顔を見たあとすぐに、机に伏せてしまった。

黄「数学やるでー！って、小瀧は寝とるんか？おい、起きろー！起きろ、小瀧！！」

桃「…んぁ？」

ようやく起きた彼の若干寝惚けた姿に、胸がキュンとなって目が離せなかった。
すると一瞬こっちを見たような気もしたけど、多分気のせいや。

あっという間にお昼になって、神ちゃんと共にご飯を食べに外へ。普段は空き教室とか適当に見つけるんやけど、今日は気分を変えて屋上に向かった。

俺たちが屋上に着いて数分もしない内に、誰かが入ってくる音がした。二人組らしく話ながらこっちに来ている。

青「なぁなぁ、一緒に飯ええ？」

え？このイケメンは誰？というか一緒にってどういうこと？色んな疑問が浮かんで何も答えられずにいると、

桃「あー、ごめんな。俺らもここで普段食べとるから。」

緑「あ、そうなん。俺は全然ええけど…」

そう言ってこっちをちらっと見た神ちゃん。

「俺も全然ええけど…」

出来るだけ平然に答えた。そしたらほんまに食べることが決まって。まさか、こんな日が来るなんて思ってなかったから、あの昼休みは何を話したのかなんて覚えてない。

けど、あの日出会っていなかったら、俺たちの運命も動き出さなかっただろう。