その女、好みの男を拾う。

37日目 ページ37

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____さびれや旅館につき



片岡「…1日目で既に瀕死とか」

三村「新幹線とバスで酔ってグロッキーとは…」




タコは溶け込んでいた。そのまましね。

背後では黒髪ロングの女は自分の鞄の中を漁って何かを探していた。





茅野「どう神崎さん 日程表見つかった？」


神崎「…ううん 確かにバッグに入れてたのに…どこで落としたのかなぁ…」


貴女『別になくてもいいだろ 日程は把握済みだ』


杉野「強い……って何してんの？」


貴女『あ？』




何って…
丸メガネの黒のサングラスをかけ帽子を深く被る




貴女『変装だ見て分かれ』


奥田「何故着替えに変装を…？」


貴女『…何だっていいだろ』





いつどこで誰が見てるか分からん
それに京都って確か"高専"があったはず

日本に2校しかない
呪術教育期間の一校…

制服が東京と同じとは限らんし誰が高専の奴か分かんねぇしな





磯貝「黒のジャージにサングラス…」


矢田「ガラが悪いというか」


岡野「スタイルがいいから余計に目立つというか」




貴女『チッ じゃなんだ白ジャージか？』


前原「ふつーに制服でいいじゃん…」


貴女『……サングラスは？』


皆「……」ﾌﾙﾌﾙ





ここにいる場やつ全員横にふんなよ




貴女『…はぁ』





ここまで気を使う羽目になるとは…
やっぱ来なきゃ良かった。








それに________






「うへへちょろすぎるだろコイツら」


「言ったべ？普段計算ばっかしてるガキはよこういう力技にはまるっきり無力なわけよ」





知らねぇ高校生(糞ガキ)に誘拐
ナンバーのついてない車に乗せられ逃亡の現在

おっかしいな、観光巡りのはずがなんでこんなことになってんだ


赤髪挑発しといて鉄パイプで殴られて気絶すな
油断すんなよ。戦える男お前以外いねーんだから。




それにしてもコイツらの面の偏差値低いなーミジンコか？微生物と同類またはそれ以下だな





茅野「なんで京都まで来てカラオケなのよ！旅行の時間台無しじゃん！」


「分かってねぇなその台無し感がいいじゃんか
そっちの彼女わかるだろ

去年の夏頃 東京のゲーセンこれお前だろ？」




ガラケーで見せれた写真は全くもって別人の女
それを見て反応し前髪で表情が隠れる。




話が長引きそうだ。
窓からの景色でも視線を移すと


"白髪でサングラスをかけたアイツ"と一瞬ほんとわずかだが目が合ったように見えた。



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