32 不思議だ…SJside ページ33
最近、物事を深く考え込んでしまう癖が悪化したように感じる。
五月病かな？なんてね
そして、今日も考え事をしながら通るバイトの帰り道。
何も変わらないはずだったんだ…
いつもと同じくらいの時間にバイトが終わり
いつもと同じ道を歩く
いつもと同じ踏み切りの前に君がいること以外は…
暗い夜道、遠目からでもわかった
遮断機をくぐり抜けていく人の姿が
Aちゃんだってことに
僕はとっさに走り出した
運動音痴の僕にとって、人生最速なんじゃないかっていうくらい本気で
遮断機を飛び越して、Aちゃんの腕を引く
勢いが強かったらしく、２人して倒れ込んだ
痛かったら、ごめんね
だけど、後少しでも遅ければもっと痛かったはずだから…
なんて考えてることとは裏腹に、僕の口から出てきたのは、怒鳴り声
自分が１番驚いた
今まで誰かにこんな風に怒鳴ったことなんてなかったから
今日はなんだか不思議だ…
だけど、"それだけの一大事だったんだ"と自分に言い聞かせた
それから、Aちゃんを家に招き入れ、ココアを入れている間にチャニョリヒョンに連絡をした
僕の入れたココアを飲んで、Aちゃんはゆっくり今日のことを話し出した
正直、僕にはどうしようもなかった。
これだけの苦しみを抱えた彼女に、かける言葉など持ち合わせてはいない
どうしようかと悩んでいると、インターホンが鳴り、息の切れたチャニョリヒョンが立っていた
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作者名：ぱくゆひょん | 作成日時：2015年5月4日 6時
