Ep.8-2 ページ34
Side.目黒
シャワーから出てきたAちゃんは想像より色っぽくて、
メイクを落とすと1番好きな顔が出てくる。
幼くなる目元とか、普段メイクで隠してる目元のホクロとか。
貸したスウェットもブカブカで、触れたくなる。
俺の隣に座り、デビューのことを改めて祝ってくれた。
「ありがと」
お礼を言うと嬉しそうにお酒を飲むAちゃん。
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あまり時間も経っていないのに、
Aちゃんの前には空いた缶5、6本ほどあって少しウトウトしている。
「眠いでしょ」
『少し、でもまだ大丈夫』
そう言い持っている缶を口に運ぼうそするので阻止する。
必然的に近くなる距離と、まっすぐ見つめてくる視線に固まってしまう。
「その顔はずるい、誘ってるでしょ。我慢の限界なんだけど」
そう言い、彼女に触れるだけのキスをする。
小さいリップ音を立てて顔を少し離すと、とろんとした表情のAちゃん。
彼女の持っている缶を手からとり、テーブルに置く。
「ベッド貸すから、寝なよ」
立ち上がろうとした時、俺の腕をAちゃんが掴んで引く。
どうしたの?ともう一度彼女の横に座って顔を覗き込む。
これ以上、一緒にいたら俺がヤバいんだけど。
『もっかい、して』
その言葉に理性が飛びかける自分を抑え寝よ?と声をかけると、視界が天井を捉えていた。
完全に押し倒されている状態で、顔が目の前にある。
乾ききれてない長い髪の毛が俺の顔にかかる。
「Aちゃん・・?」
そう言い切る前に唇を塞がれる。
徐々に深くなっていくキスに応えてしまう自分がいる。
彼女の腰を掴み、スウェットの中に手を入れようとした時ガッと制止される。
「なん、で」
『ダメだよ、蓮くん』
「今、名前はずる、い」
『蓮くん』
Aちゃんを見ると、ニコッと微笑みながら俺の顔を両手で包み、唇を舌でなぞる。
「俺、もう無理なんだけど」
Aちゃんの手を掴み離した瞬間に、彼女の顔が首元に埋まり寝息のような音が聞こえる。
もしかして、寝た?
「え、マジ・・?」
完全に力が抜けた体をもって起こすと、ぐっすりと寝ているAちゃん。
抱き抱えベッドに寝かし、完全に彼女のペースになっている事に少し笑ってしまう。
シャワーを浴びている時にさっきのことを思い出す。
あれは、ヤバい。再び熱が上がってきてしまう。
冷静になれと自分に言い聞かせ、彼女が眠るベッドに入った。
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作者名:Emma | 作成日時:2023年2月3日 10時