リナリアの意味【黒】 (ページ31)

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Ep.7-3 ページ31

Side.目黒

昨日の夜、興奮冷めないままの俺にAちゃんからおめでとうの連絡が入る。
何で知ってんだろうと思ったけどお友達がライブに行くって言っていたし聞いたんだろう。

お祝いの言葉と彼女の明るさに触れて無性に会いたくなる。
勢いで電話を数回かけてしまったけどよく考えたら深夜２時をまわっているわけで、出るわけないか。

メジャーデビューはグループの夢でもあって、やっと掴めた。
嬉しさ反面これからどんどん忙しくなっていって、
今までのように会えなくなるのかとか、マイナスな思考も実際ある。

Aちゃんに【おやすみ】と送りシャワーを浴びてベッドに入った。

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翌日起きると、Aちゃんから連絡入っていた。

【おはよう。昨日電話ごめんね、これで一息ついて】

大量のコーヒショップのギフト券。
いや、送りすぎ笑。

何件かやりとりをして、今日暇と聞かれドキッとする。
向こうから誘ってきたの初めてだよな。

あいにく今日は終わるのが遅く、無理を承知で２２時ならと伝えた。

「終電２３時台って言ってたしな・・・」

返事はまさかのOKで、そこにも驚いたしなぜか会う場所が東京タワーの見える公園。
何で公園笑？と思いながら大丈夫との旨を送る。
この一瞬で今日が楽しく思えてしまう単純な自分が嫌いじゃなくなってきた。

仕事はデビューに向けての準備で、明日の休みを抜けばほとんど休みなんてない。
会議室に入れば少し浮かれている雰囲気の佐久間くんとか、
真剣に資料読んでる岩本くんとか、いつも通りの阿部ちゃんとかふっかさんとか、それぞれだ。

「おはよ」

向「めめ、もうおはようの時間ちゃうでこんにちはや」

いつも通りの会話に加え、偉い人の話を聞く。
今はこの時に集中しよう。