【WoL】無口? - 2【DFF】 ページ3
……自分の問題なのに、2人に悩ませてしまっていいものかと困惑してしまう。
と、セシルは「まぁ、」と提案を出す。
「今ここで原因を悩み続けてもしょうがないし、皆に収集をかけよう。彼の状態は知っていてもらわなきゃ……あ、それでもいいかい? リーダー」
その問いに、自分は頷いた。自分から自分のことを言えないのはとても不便だが……それが今の状態ならば仕方がない、と割り切るしかない。
「フリオニールはリーダーをよろしくね。僕は皆を呼びに行ってくるから」
「あぁ、了解した」
2人はそれだけ言葉を交わすと、セシルの方は走り去っていった。
そして。
「…………」
沈黙。
想定はできていた。自分はこの通りだし、フリオニールはフリオニールでどう声をかければいいか迷っていて今話せていないもの__かと思われる。
せめて紙と何か書けるものが欲しかったが……案の定そんなものがある訳もなく。
考えながら早15分。今に至る。
流石に空気が気まずい。だが今自分にこの空気を断ち切る術はない。
チラッとフリオニールの様子を見ようとして見ると、フリオニールと目が合った。
と、思ったらフリオニールが直ぐに顔を背けた。
「……?」
私はなにか悪いことをしただろうか__と、思ったがそれは今はいい事か。
意外と早くセシルは戻ってきた。
正確には、セシルとセシルが声をかけてきた者達が。
まだ全員ではないようだが、セシル曰く「僕が声をかけた人がさらに声をかけてるんだよ」と。
「んーと、見たところはいつものWoLに見えるけど……大丈夫なんスかねー?」
「いつもより更に静かになったって感じかー? ってかそりゃ見てるだけじゃ分かるわけないだろ!」
ティーダとバッツがいつもの調子で会話を交わしていた。
すると、次はジタンが駆け寄ってくる。
「おーい、話ができなくなったって聞いたけど……大丈夫かー?」
身を心配してくれる言葉に何か返事がしたかったが、やはり言葉は出てこない。
「これは……本当に無理なのか。いやぁ、俺の元の世界でも一時的に喋れなくなった子がいるんだよ。その時と同じかと思ったけど……」
「その時はどういう感じだったんだ?」
と、バッツが。
「んー……色んなことが立て続けに起こって、そのショックから声が出なくなっちまってた。その後はちゃんと喋れるようになったけどな」
「へぇー……じゃあそん時の方法で治すか?」
「……多分効果ないぜ?」
……いったいどういう方法だったのだろうか。
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作者名:*Choco* | 作成日時:2019年2月28日 1時