みんな大好き北さんの妹 2【稲荷崎】

三本目 ページ5

『(深呼吸、深呼吸…ふー…よし、行くぞ)』


またAのサーブ。Aは自分の中で2番目に成功率が低いサーブを打とうとしていた。


『伝家の宝刀三本目ェ！』


月「(え…マジで…？)」


赤「(…敵じゃなくてよかった)」


木「ジャンフロもあんのかよ！！」


Aのジャンプフローターサーブは、完全な無回転のまま相手コートに届き、侑はそれを取り逃がした。


『っしゃァァ！』


侑「あ“ァァ！びっくり人間かいな！」


月「(どっかのチビと一緒で読めない…Aは苦手だ…)」


侑「ホンマ何回曲がんねん！おかしいやろ！どうなっとるんや！」


木「また強力なサーブ極めてきたなぁ！」


『当たり前』


赤「てかなんでプレーしないのにサーブ磨いてるの？」


『かっけーじゃん！色んなサーブ打てて、バンバン決まって！ヒーローみたい！』


赤「…単純だね」


木「いーや！その気持ち大事だぞ！」


『でしょ！赤葦は分かってないなぁ』


赤「はあ」


黒「おし！次々ー！」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
試合は瞬く間に進み、結果的に侑チームが勝利した。
　
　
　
　
　
　
　

　

　
　
　
黒尾チームの敗因は、ほぼAのサボりであった。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
赤「(…けど…本当にAは面白いな…)」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
赤葦は静かに微笑んでいた。

登場→←二本目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す