bad end 9 ページ9
私が泣き止んでから、私達は河川敷に座った。
頬に伝った涙が冷たくなって気持ちが良かった。
「ちょっとは落ち着いた？」
『…はい、すみません。みっともない姿を』
「ははっ相変わらず真面目やなぁ」
『真面目なんかじゃ、』
「いやAちゃんは真面目や」
真面目…北さんから私はそう見えているのか。
なんだか少し嬉しい。
「それで、侑はどうしたん。まあなんとなくは分かるけどな」
『…はい。多分北さんの予想してる通りだと思います。
侑は今、星羅ちゃんのことが好きなんです』
私がそう言うと、北さんは空を見上げた。
「…Aちゃんには悪いけど、今の状態は誰が見てもそうやな。けどただ仲良いだけやないの｣
私は北さんと同じように空を見上げた。
『確定ですよ。たった1年間だけど侑のこと見てきましたから、分かるんです。
今、1番守りたいのは、愛おしくてたまらないのは、星羅ちゃんだって』
北さんは私を見た。
真剣な表情だった。
「俺から侑に言ってみようか？」
『なんて？』
「…彼女のこともっと大切にせい、他の女子なんか見んなって｣
風が、吹き流れた。
すうっと頬の後ろまで吹いて、草が静かに揺れる。
夕日は今にも沈もうとしていた。
『…北さんは、優しいですね。
けどいいんです。侑は悪くないから。
私に魅力がなかったとかそんなお人好しなことは言うつもりはないです。
仕方ない、仕方ないから。
人を好きになることは、本当に一瞬で、あっという間で。
誰しもその感情を大切にしたい。
侑はたまたま彼女がいる状態で、人を好きになってしまっただけで。
誰も悪くない。私も、侑も、星羅ちゃんも。
ただ、私は、
私が泣いたのは、
もう少しだけ、侑と一緒に、いたかった。
それだけです』
「Aちゃん…｣
『すみません北さん。話聞いてもらって。私帰ります』
私はその場に立って、夕日を真っ直ぐに見つめた。
そして後ろを向いて歩き出した。
「待って、」
ふと北さんに呼び止められ、振り向く。
「けどやっぱり俺は、侑に気持ち伝えた方がええと思うよ。Aちゃんばっか我慢すんのは違うから｣
我慢…そっか、我慢か。
私は笑った。
『ありがとうございます！』
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パエリヤさん(プロフ) - 愁雨??さん» 返信遅くなってすみません！コメントありがとうございます！！悩みに悩みながら書いた作品なのでめちゃ嬉しいです🥰これからも応援よろしくお願いします！！✨️ (10月24日 19時) (
レス) @page7 id: a088706bb8 (このIDを非表示/違反報告)
愁雨??(プロフ) - 読みました！めちゃくちゃ良かったです！読んだらこちらも幸せになれました！ (9月19日 21時) (レス) @page18 id: 5322e92a1f (このIDを非表示/違反報告)
パエリヤさん(プロフ) - ひなさん» 最後まで読んで下さりありがとうございました！中途半端に終わってしまいすみません！これからも応援よろしくお願いします！ (8月30日 8時) (レス) id: a088706bb8 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 最後はやっぱりハッピーエンド！！！最高です！！ありがとうございました (8月22日 2時) (レス) @page18 id: a5ff14c25a (このIDを非表示/違反報告)
パエリヤさん(プロフ) - CAORUさん» コメントありがとうございますぅぅぅぅ！！思った以上に早く終わっちゃいましたァァァ😭読んで頂きありがとうございました！！！ (8月18日 14時) (レス) @page18 id: a088706bb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パエリヤさん x他1人 | 作成日時：2023年7月27日 19時
