バッドエンド【北信介】

bad end 6 ページ6

　
　

　
　
このままじゃ侑が可哀想だ。
　
　
　
　
　
　
私はもう“過去の人”。

　
　
　
　

星羅ちゃんは“今の人“。
　

　

　
　

　
　
過去に用はない。
　
　
　
　
　
　

　

　
　
分かってる。分かってるよ。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
侑は優しいから私を突き放せない。
　
　
　
　
　
だから私が侑を突き放さないといけないってことくらい。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
けど、無理に決まってる。
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
私は侑のことまだ好きなんだから。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
たとえ侑の瞳に映るのが星羅ちゃんだとしても、
　
　
私は侑が好きなんだよ。
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　

　
まだ、星羅ちゃんには渡したくない。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
まだ、失恋はいらない。
　
　


　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
我ながらいい性格してるよ。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
だから、バッドエンドでいい。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
私みたいな奴には、バッドエンドがお似合いだ。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
じゃあせめて今だけは。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
お願い。
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
　
　
結末なんてなんでもいいの。

　

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
今、今だけは、まだ。

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