バッドエンド【北信介】

bad end 13 ページ13

「星羅のことめっちゃ好きやねん！付き合うてください！」





「え…っ！けど、」










いつの間にか離れていった君。









北さんが言った通り、我慢する必要なんてない。















私が侑の後ろまで来ると、星羅ちゃんと目が合った。








「あ…」





動揺する星羅ちゃんに続いて、侑も私を見た。





「A…」








私はその瞬間に頬を思い切り叩いた。









何が起こったのか分からず呆然としている侑の胸ぐらをつかみ、壁に押し付ける。











『ねえ、なんでそんな事が出来る？堂々と二股かけようとしてんの？どういうこと、』






「っ…」






『私との関係をあやふやにして星羅と付き合う気でいるの？』






「…｣






ははっ呆れちゃうなァ全く。





そんな苦しそうな顔するくらいだったら、







『あやふやにするくらいだったら振ってよ』







「…俺にはできひん」







『できないとかない。振ってよ早く』






「俺は今最低なことしてるっていう自覚あんねん。

だからAのこと振れへん。


　




Aから振ってや。俺は最低やって｣














侑は、優しい。








けどね。














私の頬に涙が伝う。









『…っ私にはそんな中途半端な優しさはいらない！！！













振れよ！！！早く！！
























早く、、！





























振って、よ、












早く、私を自由にしてよ、』







嘘だ。







『侑なんて大嫌い』





嘘。





『付き合うんじゃなかった』






違う。













私はゆっくり侑から手を離した。



















ホントはずっと謝りたかったんだよ。













侑を縛り付けていたのは、私だったから。



















ごめんね。





















星羅ちゃんのこと、我慢させてたよね。






















ごめんね、もう消えるから。



























「Aちゃん、！」

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