みんな大好き北さんの妹番外編 (ページ3)

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音駒編 3 ページ3

______……………次の日。

　

黒「おい暇人北ー審判してくんない？」

『なんって失礼な。私一応黒尾たちのプレー見てるんですけど』

黒「いいからこいーってかお前どさくさに紛れて呼び捨てで呼んだな？」

『い"たたたちょ、頭鷲掴みは酷いってすみませんもうしません！！』

黒「よろしい。まっ呼び捨ては俺らが仲間だって認めてからな」

『…ふーん』

というわけで審判をやることになった。

インだとかアウトだとかやってればいいから楽っちゃ楽だ。

テキトーに旗上げ下げしとけば…

「おい！」

『え？』

夜「今のはアウトだろーが！」

黒「夜久ーケチつけんなー」

夜「いーやアウトだ！ここら辺に落ちてた！」

黒「ハッアーン？インですぅここら辺に落ちてましたぁ」

海「ハイハイじゃんけんだよ」

海さんの言葉を無視して、2人はここだここだとコートを指差し始める。

黒「そもそも審判がインって言ったらインなんですぅ」

夜「北のジャッジミスかもしんねーだろ！」

はぁ…勝手に言い掛かりつけられて…可哀想な私。

まあここは勘違いされたら困るしな。

私は面倒臭いと思いながらも黒尾と夜久の方へ近づいた。

『インです。今の』

夜「アウトだ『100パーインです』

私が圧をかけると、夜久は少しだけ押し下がった。

夜「…根拠は」

『ここに落ちてました』

私が指を指したのは本当にギリギリインのところ。

夜「ギリギリじゃねーか！それアウトだろ！」

…しつこいな。

私はそのまま指を横にスライドさせた。

『…昨日の2対2、猫又監督が、ここに落ちた時インにしてました』

その流れで私はあちこち指で指した。

『昨日、部活終わりに遊び半分でやった3対3では、山本さんはここに落ちてもインにしてて、福永さんはあっちに落ちてイン。孤爪さんはそこに落ちてイン』

全部際どいが、ちゃんと覚えている。

猫「…ほお」

『だから、私のジャッジは間違ってません』

私がはっきり言い切ると、夜久さんは悔しそうな顔をして、私に背を向けた。

夜「わっ、悪かったよ！インだイン！」

黒「分かればいいのよ分かれば」

試合は再開した。

これで一件落着だ。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
と、思いきや。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
猫「北A。ちょっとおいで」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
…監督直々の呼び出し…