dayflower.32 -Lust episode- ページ32
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「崇斗！準備出来た？」
崇「うん！できたで！」
あれから10年。
フラワーデザイナーになった私に、可愛い宝が生まれた。
崇斗。
もちろん、名前は崇裕から1文字もらった。
父親は、
流「崇斗、後ろ髪はねてるで(笑)」
藤井、改め、流星。
偶然再開した時、ずっと好きだったと彼に告白され、付き合い始めた。
5年前にプロポーズされ、めでたく結婚。
その1年後に崇斗が生まれた。
流「あれ、花は？」
「行き道で買って行く。ほら、崇斗行くで」
今日は、崇裕の命日。
あの日から毎年欠かさず行っている私に、嫌な顔せずに着いてきてくれる流星。
流「今の汐里がおるんは、�霤弔気鵑里�陰やと思ってるから」
だって。
まぁ、大人ぶってるけど、帰ったら絶対甘えられるから嫉妬はしてるんだろうね。
崇「たかひろさん！ことしも、おかあさんは元気ですよ！」
崇斗には早いかもしれなかったけど、崇裕の事はちゃんと話してある。
病気で亡くなったって事をちゃんと覚えているらしく、毎年そう言って手を合わせてる。
流「…何やっけ、その花。毎年聞いてるけど覚えられへん」
「ツユクサ。いい加減覚えてよ(笑)」
実は、崇裕からの手紙には絵も折りたたんで入ってて、ツユクサという花の絵だった。
その日に花屋に行って探してみると、初めて崇裕と会った時の香りを漂わせながら、その花は凛と咲いていた。
その時から、備える花はツユクサにしている。
苗ごとお供えしないといけないから不便だし、何しろ朝にしか咲かない寿命が1日の花。
めんどくさいと思った事がないって言ったら嘘になるけど、それ以上にその花に崇裕らしさを感じた。
1日しか花は咲かないけど、そこから胞子を落として新しい命を繋げる。
その生命力が、崇裕と重なって見えた。
最後の最後まで笑っていた崇裕。
まだまだ振り返ってしまう時もあるけど、いつか彼みたいに笑顔で昔の事を話せるように頑張るから。
空から、ちゃんと見張っててね。
END
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mhygkj1101(プロフ) - はまちゃ。さん» コメントありがとうございます。この作品で泣いていただけることが、自分の中でのゴールなので嬉しいです！ (2018年5月14日 23時) (
レス) id: d0b6e37a2e (このIDを非表示/違反報告)
はまちゃ。(プロフ) - ステキなお話をありがとうございました。 (2018年5月14日 23時) (レス) id: ec8b28c16d (このIDを非表示/違反報告)
はまちゃ。(プロフ) - 涙が止まらず…、ボロ泣きの状態で読みました。作者さんの表現がとても美しく、心を奪われました。 (2018年5月14日 23時) (レス) id: ec8b28c16d (このIDを非表示/違反報告)
一波(プロフ) - はいっ！心が綺麗な涙で満たされたくなったら来ます。 (2018年5月10日 0時) (レス) id: 42ea6c0922 (このIDを非表示/違反報告)
mhygkj1101(プロフ) - 一波さん» 何度も来てください！もっと切なくなって下さい！そんな風に言って貰えると嬉しいです…！ (2018年5月7日 8時) (レス) id: d0b6e37a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：DAJTRTN-#
| 作成日時：2017年8月17日 22時
