Propose 004 ページ4
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7/30 午後6時半
久しぶりに時間を掛けて巻いた髪。
気合入れすぎだな、とは思いつつ買ったヒールを
急いで履いて優斗と待ち合わせた店の近くの公園へ
向かって早歩き…………いや、走った。
A「あっ、優斗！」
優斗「………………お、何だよそんな急いで」
A「そりゃ合コンは第一印象で決まるんだし！」
優斗「ふぅん。行くぞ」
A「うん？」
" 何か優斗、調子悪いの？ "
そう聞くと彼はふにゃんと笑って「なーんも」
それに次は私が「ふぅん」と返して事は静まった。
店内に入るともう何人かが座っていて焦る。
A「優斗はテキトーに座って飲んでしてたら
それでオールオッケーだから！」
優斗「はいよー」
A「っ、遅れてすいません。Aって
言います、よろしく」
『うえーい！よろしくAちゃん！！』
" やっと来たぞ、作間！ "
そんな言葉が聞こえてドキッとする。
男達はニヤニヤしているけど女の子達が明らかに
ザワザワし出す、……っえ？作間って。
みんなが揃って男子トイレの方を向き出すから
少し焦って俯き気味に同じく見ていると
龍斗「………………ぁ、Aちゃん」
A「さっ、作間くん？！」
" 前にパンフレットくれたでしょ？来ちゃった "
視線の方から現れて微笑んだ彼に胸がざわめく。
女の子達は驚愕とした顔で私を見る。
中には『何で？』『作間くん彼女いないよね？』
……………………こういうの、要らない。
A「わっ、……私のことどうしたいの？
言いなりにしたい？バカにしたい？」
龍斗「そのうちの何にでもないな」
A「へっ？」
龍斗「…………惚れさせたいんだよ」
" Aちゃんを好きにさせたいの "
グランと揺れた瞳の奥は何を考えてるかさっぱり。
でも言われたことは心臓が跳ねるものだけど何より
女の子達の悲鳴に『ああ、作間くん目当てか』と
思って申し訳なさしかない。だから
A「はっ、はは、何言ってんの〜」
龍斗「ホントの事だよ？」
A「………とっ、…か言ってみんなに言ってる
のバレバレだからね？そうい、」
優斗「A」
" お前、靴ずれしてんぞ。痛そうだから帰ろ "
グイッと突然掴まれた腕に驚く。
優斗が何かを察したようにそのまま外へ連れる。
少し経って「お前には向いてない」なんて。
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作者名：どーるん | 作成日時：2019年7月18日 17時
