【名探偵コナン】わたしの光【安室透】 (ページ10)

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９話ページ10

カランコロン

二人と楽しく雑談をしていたときだった。
なんとなく扉に目を向けるとそこには思っていたよりも小さな姿が。

「あ、コナンくん！」

手を振って場所を教える蘭に駆け寄ってくる。

「あれ、このお姉さんは？」

空いている席に座った後、目の前に座っていた私を見て不思議に思ったのだろう
首を傾げている彼を怖がらせないように、ニコッと笑いながら自己紹介をした。

「私はAA。蘭たちと同じクラスなの。よろしくね？」

「僕は江戸川コナン。蘭姉ちゃんのお友達なんだね、よろしく！」

流石小学生だ。
純粋な笑顔に心が癒される。

自己紹介が終わると、コナンくんは蘭と今日一日について話し始めた。
楽しそうに話している所を見て微笑ましく思う。

そんなコナンくんを見てどこか既視感を覚えた。
似た人でもいたのだろうか。

「(だれだっけ…)」

思い出そうと頑張っていると、ふと一つの疑問が浮かんだ。

「二人の関係性が全く見えてこないんだけど…」

そう。姉弟のように話している二人だが、蘭に弟がいたなんて聞いたことがない。
ましてや苗字が違うときた。

江戸川乱歩とコナン・ドイル
これは少し興味がある。

「コナンくんは新一の親戚でね、うちで預かってるの！両親が今海外らしくて」

なるほど、幼馴染の親戚だからか
と納得し頷いた私。

ただ、その名前を聞いたことによって似ている人物が判明した。

幼い頃の彼の顔は前に蘭から見せてもらった。
なぜ彼女は気づかないのだろう。

工藤新一と瓜二つなことに。

いや、気づいているのかもしれない。
なんたって幼馴染なのだから。

ただあの新一のことだ、確証もなく詰め寄るとのらりくらりとかわしていたのだろう。

それなら言い逃れの出来ないようにするまでだ

思い立ったらすぐ行動
帰りには仕掛けよう。

探偵になったような気がして、つい口角が上がりそうになる。
ただ、新一に不審がられる可能性もあるため頑張って抑えたが。

「コナンくんのご両親って、推理小説好きなんだね」

「うん、そうだよ。お姉さんもだよね！」

キラキラとした目で見てくる男の子はやはりあの新一だ。
私がホームズを気になり始めたときにもああいう顔をしていた。

あの頃は江戸川乱歩とか知らなかったから
＂そこまで好きになったのか！＂
って喜んでる感じかな

そう思いながらコナンくんと話に花を咲かせた。