【名探偵コナン】わたしの光【安室透】 (ページ33)

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３２話ページ33

そして日曜日。
恋人らしいことを試そうということになり、デートをするため駅前で待ち合わせをしていた。

時計を確認すると待ち合わせの時刻の5分前。
私は待ち合わせ場所に到着した。

「あの人イケメンじゃない？」

「え、あむぴ！」

近くの女性の声が聞こえてきた。
その言葉に反応して顔を上げるとそこには注目を集めている安室さんが。

「え、行きづらいよこれは」

安室さんを待たせているのは分かるが、流石に注目の的になっている状態では出にくい。
どうすればいいのだろうか。

なんて考えているうちに待ち合わせの時刻になった。
焦っていると安室さんに近づく女性が見えた。

「ねぇお兄さん。私と遊ばない？」

「すみません、生憎彼女と待ち合わせをしてまして」

彼女という言葉にドキッとする。
そうだ、私は今安室さんの彼女なんだ。

そんな安室さんはナイスバディーなお姉さんに胸を当てられてもなお動じていない。
紳士とはやはりこの人のことを言うのだろうか。

「あら、この状況で出てこれるかしら？それよりも私と行きましょうよ」

挑発するような女性の言葉にカチンとくる。
これはPTSDの症状なのか、普通の人でもなるのか。

どちらか分からないが、やってやろうじゃないか。

その場から連れ去られそうな安室さんから目を離す。
そして深呼吸をし、自分の中のスイッチを押す。

迷惑しかかけなかった。
そんな私に与えてくれたチャンス。

せめて出来る恩返しは安室さんが望む私の形になることだ。

そのためにはまず、臆病な自分を捨てよう。

探偵の安室さんには悪いが、怪盗の彼を意識させてもらう。

別人になりきれ。そしてそれすらも楽しめ。

It's show time!

さぁ、ゲームの始まりだ。

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５月４日は新一、そしてコナンの誕生日ということで。
作中では無理矢理ながらもキッドの要素を入れさせて頂きました。
本人ではなくキッドにしたのはちょっとした遊び心です(笑)
引き続き『わたしの光』をお楽しみください。