心配性 ページ7
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光輝「A!!!」
海司と教室に戻ると慌てたように私によってきた光輝。
A「え?どうかした?」
光輝「いや、A呼び出されたって聞いたのに先生知らないって...」
A「えっと...」
海司「それAの夢の話だってさ」
光輝・A「え?」
突然の海司の言葉に私までも反応してしまった。
陸「え、夢と現実の区別つかなかったってこと?」
海司「そっ!」
光輝「まぁ、A抜けてるとこあるもんねw」
そう言って笑う光輝。
陸「さっきまで大変だったんだよ〜」
光輝「ちょ、陸!!!」
さっきまで笑っていた光輝だけど海司が口を開いた途端、焦り始めた。
陸「わざわざ職員室にA迎えに行ったのに居ないし、先生も知らないって言うから光輝焦っちゃって...w」
光輝「もういいよ、その話……」
そう言って視線を外した光輝だけど、少し顔が赤くなっているのが見えた。
A「何、心配してくれたの?w」
光輝「当たり前じゃん、Aは大切な幼馴染なんだから」
大切な幼馴染、ね...。
私は光輝の幼馴染を卒業することが出来るのだろうか。
A「光輝は私が居ないと寂しくて泣いちゃうもんね?w」
光輝「おい〜、それこそ言うなよw」
陸「え、何その話?w」
A「小さい頃の話w」
海司「何か想像つくw」
光輝「なんだよそれw」
あの時の光輝可愛かったな〜。
私が他の子と遊びに行ったら拗ねて、
家族旅行で留守にしてれば夜な夜な光輝ママから電話で
『Aちゃんが居ない〜』って聞こえてくる光輝の声。
A「仕方ない、寂しがり屋の光輝ちゃんの為に飲み物買ってきてあげよう」
光輝「もう寂しがり屋じゃねぇし!!!」
陸「“もう”って事は寂しくて泣いてたの認めるんだw」
光輝「うるさい!!!///」
そんな光輝と陸を横目に私は財布と携帯を持って自販機へと向かおうとすると、
海司「俺も行こうか?」
そう海司が声をかけてきた。
A「ありがとう、でもすぐそこだから大丈夫だよ」
それだけ伝えて教室から出ようとすると、
陸「A〜、俺コーラ欲しい」
そんな陸の声が聞こえてきた。
A「仕方ないな...。海司は?」
海司「俺は何でもいいや」
A「了解、じゃあちょっと行ってくるね」
光輝「気をつけてね!!!」
教室から出るときに光輝のそんな声が聞こえたか、この学校内で一体何に気をつけるのだろうか
...。
本当に今も昔も光輝は心配性だな。
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作者名:ちゃそ | 作成日時:2019年3月2日 9時