取り合い ページ47
．
私達を乗せたプライベートジェットはお昼頃、
沖縄へ到着した。
A｢あっつ…｣
竜｢大丈夫かよ｣
A｢ん、何とか…｣
海司｢A、自販機でスポドリ買ってきたから飲んで｣
A｢…ありがとう｣
光輝｢具合悪くなったらすぐ言ってね｣
A｢ん｣
陸｢絶対無理しないでね｣
A｢分かってる｣
早速沖縄の暑さにやられつつ、
私の周りを取り囲む過保護な人達に
心配かけまいと海司が買ってきてくれた
スポドリを口に含む。
服部｢はい、皆さんこっちですよ！｣
無駄に元気な服部さんの案内で
私達は貸切バスに乗り込み、
宿泊先のホテルへ向かう。
A｢…でか｣
到着したのは驚くくらい豪華なホテル。
服部さんがチェックインを済ませ、
1人ずつに部屋の鍵を渡していく。
服部｢それでは1時間後に水着を持って
ホテル前のビーチに集合して下さい｣
その言葉にそれぞれが部屋に荷物を置きに一度解散。
私も部屋に向かおうと荷物を手にすると
直ぐに横から奪い取られる。
竜｢まだ気分悪いんだろ、持ってってやるよ｣
当たり前のように私の荷物を持つ竜。
A｢ありがとう｣
竜にお礼を言うのとほぼ同時、
私の荷物を奪い取る光輝。
光輝｢Aの荷物は俺が運ぶから｣
竜｢俺が運ぶっつーの！
お前は果音の心配しとけよ｣
光輝｢好きな人がいても幼馴染が体調悪いの見過ごすほど
薄情じゃないんだけど｣
何故か私の荷物を取り合う2人。
竜｢お前、部屋どこ？｣
A｢えっと…1302｣
竜｢じゃあ俺1301だから隣だな｣
そう得意げに光輝から荷物を奪おうとするけど
光輝はそれを譲らない。
光輝｢残念、俺1303だから俺も隣なんだよね｣
竜｢あー、うぜぇな!!｣
もうこうなったら全然解決しそうにない…。
そう思っていると、
海司｢じゃあ間をとって俺が運びまーす｣
陸｢Aも疲れたよね、早く部屋で休もう？｣
そう私の荷物を竜と光輝から奪い取った海司と
私の手を取り誘導してくれる陸。
竜｢お前ら間入りしてんじゃねぇよ！｣
光輝｢そうだ！｣
海司｢別に俺らは困ってるAを助けただけだし｣
陸｢自分らが争う前にAのこと考えてあげなきゃダメじゃん｣
得意げになる海司&陸に、
痛いとこ突かれ俯く光輝&竜。
A｢…2人も早く行くよ｣
そんな2人にそう声をかけると急ぎ足で来る2人。
その後、
陸と繋いだ反対の手をどっちが繋ぐかで
揉めたのは言うまでもない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1183人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃそ
| 作成日時：2019年4月21日 20時
