I fell in love with you. ② (ページ20)

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信用できる人ページ20

-海司 side-

泣き疲れて眠ってしまったAをベッドまで運び、リビングにいる竜と向かい合う。

海司｢Aはあんなだけど色々抱えてんだよ｣

竜｢...｣

海司｢光輝に想いを告げないのも自分はもう汚れたからって...もう自分は光輝に気持ちを伝える事も、この先恋をすることさえも許されないって思ってる｣

俺の言葉に顔を俯かせる竜。

海司｢でも俺はそんなAを心から笑顔にしたい｣

もう無理してるところもツラい想いをさせるのも嫌だ。

海司｢たとえ光輝達や竜でも...誰にもAを譲る気はない｣

竜｢...俺だってお前に渡すつもりねぇし｣

小さい声だったけど、確かにそう言った竜。

海司｢...言っとくけど、Aって鈍感だから竜みたいに回りくどいんじゃ絶対気付かねぇよ｣

竜｢うっせ｣

そう言うと視線を外す竜。

海司｢でもAも何だかんだ竜に心許してんだろうな｣

竜｢は？あれのどこが...｣

海司｢いいこと教えてあげよっか？｣

竜｢...んだよ｣

海司｢Aの携帯の連絡先って、両親と俺ら３人、バイト先の店長...後は竜だけ｣

竜｢んなわけ...｣

俺の言葉が信じれないのか、笑っている竜。

そんな竜にカバンに入れっぱなしになっているAの携帯を取り出し、ロックをいとも簡単に解除して竜に見せる。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
お母さん 090-XXXX-XXXX
お父さん 090-XXXX-XXXX
海司 080-XXXX-XXXX
光輝 080-XXXX-XXXX
店長 090-XXXX-XXXX
陸 090-XXXX-XXXX
竜 090-XXXX-XXXX
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

海司｢そのことがあってから"信用できる人だけで充分"って他の奴ら全部消したからな～｣

竜｢...ｯ｣

海司｢まぁ、それを竜がどう捉えるかは任せるけど♪｣

そう言うとうっすら顔を赤く染める竜。

海司｢それにAが自ら家に上げたの、俺ら以外で竜が初めて｣

竜｢あ～、もう本当お前うっせぇな｣

そう言った竜は口は悪いけど、どこか嬉しそうで...。

海司｢じゃあ俺帰るから｣

竜｢は？A１人ににしていいのかよ｣

海司｢...一緒にいてやってくんねぇの？｣

竜｢...好きな女が他の男と一緒とか嫌だろ｣

海司｢じゃあ俺がAと一緒にいていいの？｣

竜｢...帰れ｣

海司｢はいはい｣

そう言いなガら俺は寝ているAの元へ行き頭を撫でながら竜に聞こえないくらい小さな声で言った。

海司｢もう過去にとらわれなくていいから...素直になれよ｣