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俺もササッとドライヤーをかけ終えると、
ベッドに座ったAに向き合う。
「…出来た、」
少しまた緊張したように、
微笑むAの首をくすぐると、
ふふ、と身体をよじる。
Aも身体を伸ばし、
俺をくすぐろうとする。
そのまま、
俺の頬にキスしたり、
首を甘噛みしたり、
見つめてきたり、
幸せそうに笑ってくれてるAだけど、
余裕そうだから、
つい正面から、
そっと肩を押し、
俺の身体ごと
ベッドに寝かせるように
組み敷いた。
眉間に皺を寄せて、俺を見上げる。
引き寄せられるよう、
顔を近付け、その耳にそっと触れる。
この体勢自体久々だし、
ましてこの感覚、
Aはちょっと顔を赤くして、
横を向くように顔を反けた。
あ、
その潤んだ瞳と
閉じた口元に、
ツボを押されたかのよう、
スイッチが入るのが
自分で分かった。
余裕なAから、か弱いAに変わるギャップ。
「A、顔赤い。」
耳を撫でながら、小声で囁く。
「ううん。」
Aの魔法で、俺も強くなる覚悟は出来た。
今日こそは迷わず出来る気がした。
だから聞いた。
「………嫌？」
「…、ううん。」
同じく覚悟したような
声、表情、
愛おしい。
「ちゃんと保たせるから。」
そんな余裕、あるかわかんないけど。
「…今度こそ傷つけないから。」
この前みたいなことは、しない。
「…傷付いてもいいよ、顕嵐なら。」
「いや、」
「だってその傷も、
顕嵐は癒してくれるから。」
やっぱりAは俺より強い。
「絶対後悔しないから、"顕嵐としか行けないところ"に行きたい。」
「ああ。
どこにでも連れて行ってやるよ。」
ありとあらゆる、境地へと。
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apple - 昨日１から全て読ませていただきました！とても面白くて、次の展開がどんなものになるのか気になります。更新楽しみにしてます！ (2017年1月30日 5時) (
レス) id: 62dbafa79a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：踊れる人大好き芸人
| 作成日時：2017年1月10日 19時
