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「こうして、ずっと顕嵐と一緒に、楽しく生きて行きたいなって。」
そう言った瞬間だった。
「いいよ。
一生Aのこと飽きさせないから。」
ガラッ
バスルームのドアが開いた。
スーツにワイシャツ姿のまま、
歩いてくる。
自分が裸のことよりも、
「ちょっ、」
躊躇うことなく、スーツ姿のまま湯船に入ってきた顕嵐に、心を丸ごと持って行かれた。
「イブだし風呂場で遊ぶ？」
向き合った状態で浸かりながら、見つめられ、
「びしょ濡れ、」
顕嵐の笑顔に、私まで釣られる。
「すげー、変な感じ。」
顕嵐はペタッと張り付いたシャツを触り、楽しそう。
「すごいね、」
顕嵐の乾いた髪を撫でると、
その腕を無邪気に引っ張られる。
「…っ」
目が合う。
顕嵐の綺麗な顔が、私だけを見ていて。
応えるように、その首に両腕を回した。
熱っぽい視線を、交差するように
絡ませながら
…っ
どちらからともなく、
激しく、唇を重ね合った。
濡れた髪を撫でられ、
顕嵐の存在を、刺激を、
感じたままに、
伝え合う。
唇が離れる度、
またすぐに、
チュッ
音を立て、挑発し合う。
目が合い、
ふふ、と笑みがこぼれる。
顕嵐の頬を押さえると、
「会いたかった。好き。」
真っ直ぐ、
「私も。」
想いは重なる。
「Aだけいればいい。」
「私も。顕嵐だけいればいい。」
再び、噛み付くようなキス。
バスルームという空間が 全てを忘れるような、 二人だけの世界に変わった。
思ったんだ。
…私、顕嵐となら、
例えこの世界に二人だけになっても、
こうして人目を気にしないで、
愛に溺れて、生きていけるのだろう。
初めて会った瞬間から、
他の人には見せられない顔を見せることになると、心の中で、感じていた。
それは、か弱い自分ではなく、
今までにない、強気で、大胆な自分。
か弱い人間のまま、顕嵐の子供を産み育て、守られる人生より、
吸血鬼となって、顕嵐と対等に刺激ある日常を送る未来を、
きっと欲張りで無知な私は望んでいるんだ。
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apple - 昨日１から全て読ませていただきました！とても面白くて、次の展開がどんなものになるのか気になります。更新楽しみにしてます！ (2017年1月30日 5時) (
レス) id: 62dbafa79a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：踊れる人大好き芸人
| 作成日時：2017年1月10日 19時
