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#Kaito
「紫耀が去った。」
Aが大学に行って居ないのを見計らい、 俺は日本にいる"同種"の親友に電話をした。
「…アメリカでか、…そっか。」
顕嵐はその理由が分かっているかのような、仕方ないというような態度だった。
「なあ、顕嵐。俺らでいう転生、とは違うよな。」
「ああ、吸血鬼と違って生まれつきのものだから。
だけど、それを紫耀が望めば叶うようにいつでもなる。」
「でも、成人がそのタイミングなのか。」
「え？」
「Aが言ってた。
そろそろ紫耀の誕生日だって。
だから俺調べたんだ、古い伝説を。
そしたら21で『変わる』って書いてあった。
だからあと1年あると思ってた。」
「…。」
「あと、廉っていうあいつの友だちが日本から紫耀の所に会いに来た。
だから、今回出て行ったのは、単純にそいつが…？」
「宮近はそいつに会わなかったの？」
「ちょうど俺がいない日で。
Aから聞いた。
いたら、握手でもして確かめた。」
すると顕嵐は、
「…宮近、俺今知った。」
パソコンから何かを調べた様子で。
「父さんのパソコンからAのお父さんの会社のデータベースに入って、
今留学者のプロフィール出した。」
「…わーお。」
「平野紫耀、何歳だと思う？」
「え、」
「出国時、20歳。つまりそろそろ21だ。」
「あいつ、１個上だったんだ。」
「一浪か一留、大学だしザラだろ、」
顕嵐は冷静な声で。
「そんな素振り見せなかった。」
やけに肝が据わってて、大人っぽいなと思うところはあったけど。
「まあよくいるからね。」
「俺、何もあいつのこと、知らなかったのに、友だちごっこしてたんだな。」
「…。」
俺のセリフに、顕嵐は少し考え込み、
「多分Aは知ってたんじゃない？
俺らが知らないだけで。
友だちごっこしてたのは、俺やお前じゃない。
俺らはいつだって、あいつを警戒してたろ？」
「…まあ。」
思うところはあったけど、顕嵐に同意しない訳でもない。
「でも、Aは違う。
情があるだろうし。俺らと違って、種族の違いがどれだけ危険で根深いものか知らないから。
…心配だ。
その時、俺は日本にいながらAを守れる自信がない。
宮近、お前絶対Aから離れないで欲しい。」
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apple - 昨日１から全て読ませていただきました！とても面白くて、次の展開がどんなものになるのか気になります。更新楽しみにしてます！ (2017年1月30日 5時) (
レス) id: 62dbafa79a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：踊れる人大好き芸人
| 作成日時：2017年1月10日 19時
