Prince of Vampire 7 (ページ26)

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# Sho

一月になった。

ダンスでの新しい技も身につけ、
英語もハローとサンキューと、8カウント以外の単語もまあまあ覚え、
順調といえば順調。

それやのに、俺は俺自身にある違和感を感じていた。

胸の鼓動。まさに身体の変化。

自分の身体を扱いにくいと思ったことは、初めてだった。

ほんまに昔から恵まれた体力、筋力で、スポーツもダンスも、遊びも好き勝手やってきた。

風邪も引かないし、寝起きも良いし、困ったことないのに、

なんか最近扱いづらい。

…めっちゃストレスの域。

こんな時に無性に側にいて欲しいのは、、

「…あんな束縛変態野郎のどこがええんやろ。」

独り言を呟く。

人の女やけどもう持ち主は帰ったことやし、またデート誘おうかな。

……

イブの日、俺が宮近と過ごしたその夜、寮に彼女は帰らなかった。

宮近が「今日何曜日？」と聞き、

俺がスマホ見て、「金曜日。」と答えると、

「ああ、なら帰らないわ。」と苦笑いされた。

宮近の言った通り、朝帰りどころか、翌々日、
キスマークだらけで帰ってきた彼女は、幸せそうやった。

ちょっと前は涙目ばっかやったのに、どことなく、強くなってた。

やっぱこの子大人で綺麗やなーって。

身体もやけど、それだけやなくたくさん愛されたんやな、って見れば分かる。

なんの話したんやろなって。

あんま他人に興味湧かんけど、
でも、Aちゃんは気になる。

それが好きってことやねんな。