Prince of Vampire 7 (ページ1)

今日:2 hit、昨日:28 hit、合計:289,394 hit

321 ページ1

「A、紫耀、早く！」

最近買ったと思われるお気に入りのキャップを被り、海斗は朝からご機嫌で、

私たちを引っ張るように、ダウンタウンを練り歩く。

今日は週末のお休み。

平日の授業の後は現地のキャンパスメイトと過ごす私も、

週末の半分は海斗や紫耀くんと過ごすようにしていた。

路面にある人気のハンバーガーショップに入り、お昼を食べながら。

「でなー、宮近ほんま受けるの。」

紫耀くんと海斗の仲は、以前からは考えられないくらい相変わらず良くなっていて、

吸血鬼の転生についてだけ、きっと意見は真逆のままだけど、そのことについては、もうお互い話すこともないっぽい。

ダンスやクラブ、音楽のことで、お互い熱く語り合ったり、いじり合ったり。

「いや、紫耀の天然には敵わないから。」

「天然ちゃうし。」

騒ぎながらハンバーガーショップを出て、
次はファッションの店を目指す。

外はもう、イルミネーション。

12月は、クリスマスモード。

「やっぱり本場は違うね！」

「な、サンタさんいっぱいおるね。」

二人がキラキラした目で見ていて、
私も楽しくなる。

「二人は、クリスマスどうするの？」

聞いてみた。

「まだ未定だわ。どっかしら行こうとは思うけど。」

「俺も。Aちゃんは大学の人となんかするん？」

「私もまだ。良かったら、二人の空いてる方が過ごしてくれたらって思ってた。」

「そんなこと言われたら、俺は普通に空けとくし。」

「宮近無理しなくて大丈夫、Aちゃん俺と二人で過ごそうな。」

そんなこんなで、3人で過ごすことになった。