93 ページ5
撤収作業の合間、海斗が私を先輩たちに紹介してくれた。
4年の拡輝先輩。リーダーらしい。
唯一、間も無く引退する。
同じく3年ののえる先輩。次期リーダー。
名前の漢字は難しいみたいで海斗にまた後で教えるって言われた。
本人は難しくないよって笑う。
3年の美勇人先輩。長身でクールそうに見えて親しみやすい人。
さっき助けてくれた七五三掛先輩は3年。しめくんでいいよって言ってくれた。
あとはインカレの仲間も合わせて違う大学から数人集まってるらしいけど、海斗が『先輩じゃないから別に覚えなくて良い』って教えてもらえなかった。(笑)
帰り際、
「Aちゃん、ちょっと。」
「はい。」
美勇人先輩としめ先輩に呼び出される。
「今回の賞金で合宿行くっての宮近から聞いてる?」
「はい。」
「実は、今回拡輝の追い出し会もするけど、サプライズで宮近の誕生日祝いもする予定なんだよね。」
「…はい。」
そっか、海斗そろそろ誕生日…。
「でさ、良かったらAちゃんも一緒に参加しない?」
見つめる美勇人先輩。
「え?」
「宮近、今回の大会かなり頑張ってくれて。勝てたのあいつのおかげでもあるんだ。」
「そう、でね、大事な親友が見に来るからとか始まる前に言ってて。
超可愛いとか言ってたから、Aちゃんのことじゃないかってロビーで会った時ピンと来たわけ。」
しめ先輩も見つめてくる。
「それほんとに私、ですか?」
…海斗がそんなこと言うかなぁ?
「Aちゃんが来るとあいつも喜ぶと思うし、男ばっかじゃつまんないし、
今日しめが助けたお礼をせびる訳じゃないけど、参加してくんない?」
両手を合わせて頼み込む2人の先輩。
「…分かり、ました。」
あんまり断る意味ないし、楽しそう!
そう思って一先ずOKした。
625人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「TravisJapan」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:踊れる人大好き芸人 | 作成日時:2016年12月5日 15時