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まったく知らなかった。
ダンスといえば、travisしか頭になかったから。
だけど、よく考えたら大学って、公認非公認問わず、同じジャンルのサークルでも、複数あったりする。
「紫耀くんがダンスサークルに入ってるの、知らなかった。」
「うん、言ってへんかったな。」
「ダンス始めてから、長いの?」
「小1の時からずっとやから、10年以上。
長いと言えば長いんかな。」
「そうなんだ。それはかなり長いね、」
「やから、今度はKINGにも遊びに来てな。」
紫耀くんは今日一番の笑顔を見せた。
「…うん、機会があれば。」
何も考えないでした返事。
「うーわ、出た。
なんなん?絶対来る気ないやん!」
社交辞令は通用しない。
「分かった、いく。
…でも。」
紫耀くんには、言わないといけない。
「こないだみたいなこと、ダメだよ。」
「こないだ?」
「エレベーターで変なことしたでしょ、顕嵐の目の前で。」
「…あー。」
紫耀くんは思い出したかと思えば真顔になった。
ちょっと間が空いた後、
「なあ、まだ付き合ってるん?」
真剣な顔で紫耀くんは聞いた。
「うん、まだって。
まだ3ヶ月くらいしから経ってないよ。」
「そっか。
あんな、俺よう考えたらAちゃんにまだ言うてへんかったな。」
「…何?」
紫耀くんが見つめる。
「Aちゃんの彼氏、人間やないで?」
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作者名:踊れる人大好き芸人 | 作成日時:2016年12月5日 15時