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＃me
顕嵐がお風呂に入っている間に、顕嵐へのプレゼントを寝室に運ぶ。
ガチャ
しばらくすると、
ドアを開ける音がする。
「A、」
ぎこちなく顔を出す顕嵐。
どうしたのかな？と思いつつ、
「これね、プレゼント。開けて。」
顕嵐にあげたのは、お揃いになる男性用の部屋着と、一緒に眠れるように買った枕だった。
「気軽にここに泊まれるように。今日から使って。」
「ほんとありがとう。」
目が潤んでいて、少し赤みがかっている。
疲れてるのかな？
心配で、顕嵐の目元の前髪を払おうと手を伸ばしかけた、その時、
「あのさ、」
顕嵐は体を私から大きく離した。
そして、
「これ、必ず着るから。
でもちょっと、今から散歩してきていい？
コンビニ行ってアイス買いたい。」
「ん…いいよ。」
顕嵐は窓から急ぐように飛び降りた。
「顕嵐！」
窓から呼び止める。
「どこ行くの？」
「え？コンビニ！」
「お財布持たずに？」
「…っ、」
私は一階に行き、顕嵐の鞄を渡そうと、玄関に向かった。
そして、
「私も行く！」
と付いていくことにした。
「顕嵐ちゃん、おんぶ。」
甘えた。
「仕方ないなぁ、」
顕嵐は困った顔をしつつも、
お願いを断らなくて、甘えさせてくれた。
人がいない所は猛ダッシュ。
「吸血鬼ってすごい！ジェットコースターみたい！」
夜風の気持ち良さを、感じていた。
だけど、その最中にようやく気付いた。
顕嵐がなんで一度、散歩に出たのかに。
顕嵐がきっと一人で行きたかったという
ことに。
顕嵐の背中を感じながら、
どうしてあげるのが正解か、少し頭を巡らせた。
そして答えは、
頭じゃなく、心で、見つけた。
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作者名：踊れる人大好き芸人
| 作成日時：2016年12月2日 17時
