Prince of Vampire 2 (ページ17)

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# me

顕嵐は一度自分の家に帰ると、夜またピンポンと私の部屋に、窓ではなく玄関から訪れた。

私がお風呂から上がった時間を見計らって来てくれる。
紳士的な人だと思う。

アクセサリーをもらって、嬉しいけれど、悩むのが一つ。

それは、もうすぐ顕嵐の誕生日ということだった。

今日ショッピングに行きたいと言ったのは、ペアアクセの好みを聞き出して、私が買ってあげたいという作戦だった。

だけど、もう買ってもらっちゃった。

どうしよう、

また一から考えなきゃ。

……

その後夜のうちに翌日のお弁当を作り、
仲良く後片付け。

顕嵐は力もあるし、動きもめちゃくちゃ速い。
疲れを知らないから何でも手伝ってくれる。

しかも吸血鬼だと明かしてからは、私の前では隠そうともしない。

「俺Aの家がすげー楽、多分一番楽。」

顕嵐はのびのびと言った。

「どうして？」

「だって本来のスピードで動けるから。」

「そっか。」

「それにさ、こうやってAのこと、人目を気にしないで抱き締められるじゃん。」

顕嵐は私を抱き抱えたまま、

「キス、していい？」

優しいから一応聞いてくれる。

わざわざ聞くことじゃないから、
返事の代わりに目を閉じる。