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次の日は火曜日。
夜またAの部屋を訪れた。
俺のため窓を開けておいてくれた。
「…A、」
その綺麗な寝顔の頰を撫でると、パチクリと目を開いた。
「…起こした?ごめん。」
「う…ん、
…顕嵐ちゃんだー。」
Aは寝ぼけながら言う。
そしていきなり笑いだし、
「おいで?」
と布団をめくり、俺を入れようとする。
寝ぼけてて、無防備すぎ。
「明日もくる?」
Aは俺を見つめた。
「ならまた窓、開けといて。」
俺はなるべくクールに答えると、Aの前髪を撫で、額にキスをした。
「おやすみ、」
俺だけのお姫様。
…
…
次の日は水曜日。
俺はまた深夜にAの部屋を訪れた。
よく考えたら夜な夜な彼女の部屋でデートなわけだから、
今更だけど、気合の入った服装に、香水で。
Aは寝ぼけながらも、また俺を嬉しそうに出迎えてくれた。
「…顕嵐。」
「A。」
起き上がった彼女をふわっと抱き上げ、お姫様だっこした。
「重いよね?」
「ぜんっぜん。A軽過ぎ。」
「えー、、さすが吸血鬼。」
「俺が吸血鬼じゃなくてもAのこと軽く持ち上げる自信ある。」
そのまま見つめ合う。
大学では真面目に二人で講義を受けた後で、家ではこんなに甘い時間を過ごす。
不思議な感覚。
「顕嵐、今日いい匂い。
そのジャケットもカッコいい…。」
Aが甘える。
「ありがと、」
「んっ…」
まぶたに、
そして唇に、
愛を込めてキスをする。
幸せそうに俺の腕の中、眠りにつくAが愛しい。
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作者名:踊れる人大好き芸人 | 作成日時:2016年12月2日 17時