507 ページ46
# me
いつからそうなのかは分からない。
だけどいつからか変わっていた。
"家庭"という私の唯一と言っていい誇りと、一番としか言いようのない宝物。
その中で起きる変化に、私が気付かないわけがない。
夜はもう19時。
「……斗愛、お片づけして、ね？」
斗愛をいつもなら18時くらいには寝せて、次の日の支度とかをしているのに、今日はおもちゃに夢中になって、寝ようとはしてくれなかった。
「斗愛、ね？ママも一緒にお片づけするから。
今日はもう寝ようね？」
「やーだっ」
すっかり自我のかたまり。
言うことを聞いてくれない。
怒るべきか、でも、別に20時とかを過ぎなきゃ少しだけ大丈夫？
でも、このままワガママばかり聞き入れるって子育て的にはどうなんだろう…。
色々な知識経験がないまま、急に若い母親になったから、小さなことで、いちいち悩む。
「…」
どうしようと、俯いていたら、
「……斗愛、」
隣の部屋のソファーで本を読んでいた顕嵐が立ち上がった。
そのまま、斗愛の前に来てしゃがむ。
ピタ、と動きを止める斗愛。
「…ママの言う事、聞きなさい」
「…、」
ちょっとだけ、低い、冷めたようなトーン。
「……や、だって…っ、」
今にも愚図りそう。
「あ、じゃあ…」
泣かれるくらいなら、
もう少しだけ遊ばせてあげても、
そう私が言おうとした所を、
「…っ、」
顕嵐は首を振って静止する。
考え有り気に、珍しく割って入ってきたから、そこからは私は何も言えない。
「ほらおいで、」
顕嵐はそのまま、斗愛を抱き抱えて隣の部屋に出て行ってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 861人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りりちゅん(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！完結してしまうのはとても寂しいですが応援しています！ (2017年5月25日 1時) (
レス) id: c321fe6a1f (このIDを非表示/違反報告)
踊れる人大好き芸人(プロフ) - nnm2000さん» 応援ありがとうございます！頑張ります！ (2017年5月17日 21時) (レス) id: 698c405fce (このIDを非表示/違反報告)
nnm2000(プロフ) - くすぐったくてキュンキュンします…頑張ってください！！ (2017年5月16日 19時) (レス) id: 432ef5cf0a (このIDを非表示/違反報告)
踊れる人大好き芸人(プロフ) - ゆうなさん» コメントありがとうございます。褒め言葉として受け取って、邁進します！（笑）本当は書いてる方も恥ずかしいのですが、徐々に慣れました…。 (2017年5月15日 14時) (レス) id: 698c405fce (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 読んでるこっちが恥ずかしくなる！頑張って下さい！！！ (2017年5月15日 11時) (レス) id: 9b29f9a6ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：踊れる人大好き芸人
| 作成日時：2017年5月5日 20時
